だらずだらじゃず・本音ジャズ

№3 当り前?楽器本来の音が!!《ケン・マッキンタイヤ(as)》

翌年録音の②『HOME』は低音楽器の鳴音。
この③はバスーン、バスクラ・・当り前の常音。
主人公は立役者・K.リューのピアノトリオ。
③『ハインサイト』
(74)
《Hindsight/Ken Mcintyre》
ケン・マッキンタイア(as,fl,basoon,bcl,oboe)、ケニー・ドリュー(p)、
ボ・スティーフ(b)、アレックス・リール(ds)。
YouTubeリンク》
レコード②(75年)の前年録音。
②はアルトで「巨大鳥」の悲鳴。
バスクラリネットで「アフリカ象の・イナナキ」。
バスーンで「河馬(カバ)のクビ」。
という、異常サウンドの塊りアルバムだった。

当③は、前年録音でありながら全く様子が異なる。
使っている楽器は同じだが、楽器本来の音質・り前の音。
超低音・穏やかなバスーンはスローテンポでメロディーを聴かす。
アルトは悲鳴を上げたりはしない、ジャズ本来のスリルが満喫できる。
妙チクリンなテーマとアドリブは、相変わらずのマッキンタイヤ節。
この面白さが楽しさではある。

このレコードの立役者は、ピアノのK.ドリューとドラムのA.リール。
ピアノのアドリブはドリュー健在。
強いタッチと力のフレーズはマッキンタイヤとは別世界に誘う。
そして、ガップリ四つで絡んでくるドラムは張感を倍増させる。

A#2 フルートは大嫌いだが、この曲は良く出来ている。
軽やかなフルートを浮き立たせる仕掛けが抜群にイイ。
バックのピアノがブロックコードを強打し、音を鳴り響かせる。

ドラムの連打で水の如く音が暴れる。
バックの轟音サンドに対比させ、上空を軽やかにフルートが浮遊する。
こんなアレンジ・構成がマッキンタイヤに出来るとは!?


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