天天本舗 ・駅前通信特上かわら版

身近な気になる話題を日記に綴っています。

人つなぐ「記憶の記録」・せんそうしていた国のおらが里

2014年08月19日 | 話題の書籍
8月も終盤に差し掛かり夏休みやお盆休みが終わったという方が多いのではないでしょうか。
TV等でも先週は、終戦関連の特番が多かったですね。

今日紹介したい絵文集があります。

85歳の女性が昭和初期の農村の暮らしを描いたものです。
↓↓↓
 【新品】【書籍・コミック 小説・エッセイ】戦争していた国のおらが里 記憶の絵文集

素朴な作品ですが、リアルでシニア世代の共感を集め人と人をつなぐ「記憶の記録」として注目をされている1冊です。

この、絵文集は2012年に出版されました。
野良仕事や、四季の風浴、戦時下の暮らしなどを描いた日ぬくもりのある色鉛筆の絵に、説明文やセリフを添え、当時の庶民の姿を生き生きと浮かびあがらせています。

著者は、生まれも嫁ぎ先も富山県上市町の農家の酒井キミ子さんです。
人生の大半をコメ作りや育児、家族の介護に費やしてきました。
「生活に必死で絵を描いたことはなかった」のですが、65歳になった頃、孫が小学校で昔の生活について学習すると聞き「昔はこうだったんだよと、子どもが分かるように描いてみたら、次々と思い出して自然にてが動いた」とおっしゃっていました。

そのことがきっかけとなり、農閑期や寝付けない時に書きためた絵が450枚以上になりました。
「ごはんの半粒も無駄にしなかった時代のことを描き残しておこうと」思ったそうです。

転機が訪れたのは2年ほど前のことでした。
偶然酒井さんの絵を知った富山市の出版社の勝山敏一代表が細部まで丹念に描かれている記録性の高さや、豊かな表現力に感動し出版をすることにしたとのこと。

出版後、反響が多く全国から注文が相次いだそうです。
ある77歳の男性は、「絵に真実味があったので『そうだつたなぁ~』と、思い出と結びつく。あの時代を美化も不定もせず描いているのが良い」と。

酒井さんのもとには同世代を生きた人たちから「描いてくれてありがとう」・「嬉しかった」など、びっしり感想が書き込んだカードが届いているそうです。


出版社の勝山代表は、「作品には郷愁にとどまらない力がある」との思いを強くしている。
「日常と丁寧に向き合ってきた、酒井さんの人生の豊かさが底流にある。さまざまな示唆
を与えてくれる気がします」とおっしゃっているそうです。

読者は、子供より高齢者が多く、中には老人ホームに入居する知人にプレゼントをした方もいるようです。






最後までお読みいただきありがとうございました。


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