楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

チェンマイで家を借りる(1)

2012-01-08 18:16:15 | タイの暮らし

車のディーラーめぐりをした翌日、借家探しをしました。

子供たちの学校は5月が新学期、とくに一番上の娘は高校生になるので、4月上旬にチェンマイに引っ越しすることにしました。私たちの家は、2月中旬に建築がはじまります。完成するのは9月末の予定です。それまでの半年くらい住む借家が必要です。

2日目の朝9時ころ、まずナイトバザールからほど近い不動産屋を訪ねました。目を合わせても表情一つ変えない、口数の少ない女性が対応してくれました。

「寝室の数は?」「3つです。2つでもかまいませんよ。」

「値段は?」「5000バーツくらい。7000くらいまでなら出せますよ。」

「場所の希望は?」「サラピーで探してください。」

それだけのやりとりのあと沈黙が続きました。彼女がパソコンで検索しているのです。でも、その画面は私が日本で見た画面とまったく同じです。全部、私自身が検索したことのある物件ばかりです。しかも7000バーツまでと言ってるのに、画面は1万バーツの物件ばかり出ています。

私は面白くないので、妻をつつきました。「webサイトに載っていない物件はありますか?」と訊いてくれる?ところが妻も、「私は通訳じゃないんだよ」と、今朝は妙に不機嫌です。でも訊ねてくれました。しばらく黙っていた女性は席をたって、ファイルを調べはじめました。よく見ると、ファイルを手で触っているだけで、本気で中を見ていません(笑)。隣に座っている妻に、「ダメだこりゃ。もう行こう」と促して、不動産屋を出ました。

このあと、建築会社で1時間ほど社長と打ち合わせをしました。その社長に不動産屋を知らないか訊いてみると、近くの不動産屋を知っていました。そこへ行ってみました。

「それくらいの予算ではないです。それに、うちはサラピーの物件は知りません」とあっさり言われてしまいました。そこは、サラピーから10数キロ離れていたのです。

「う~ん、どうしようか。3月来るときに探そうか?でも見つからなかったら大変だし。」そんなやりとりをしながら、とにかくサラピーに行って探してみることにしました。サラピーの土地を売ってくれたPさんにも、借家を探してくれと頼んであったのですが、心当たりがないというので、この際は自分で探すしかありません。

 

車をゆっくりと走らせながら、電柱の張り紙を見つけるたびに、そこに書いてある電話番号にかけてみるのですが、電話に出ないか、出ても、「もう空いてません」という返事ばかりでした。サラピーにはどうやら不動産屋もなさそうだし、2時間くらい探して途方に暮れました。

そのとき、私はハッと天啓のように、ひらめきました。「そうだ。あの土地を紹介してくれた運転手のおばちゃんなら知ってると思うよ。彼女もサラピーに住んでると言ってたよね。電話番号わかる?」

1年前のちょうど今頃、「サラピーにいい土地がある」と言って連れて行ってくれた時間タクシーのおばちゃんのことを突然思い出したのです。そのころ私たちは建売を探していて、そのおばちゃんの車でチェンマイのあちこちのムーバーンを訪問したのです。どこもいまひとつ気に入らない様子を見てとった彼女が「土地を買って自分で建てたら?」と言い出したのでした。そして、その1週間後には土地を買っていました。

ところが、妻は彼女の名刺をバンコクの家に置いていて、携帯にも番号をメモリーしていないと言うではないですか。万事休すです。「なんでメモリーしておかなかったんだ!」と思わず声を荒げてしまいました。でも妻を責めても仕方ありません。あれ以来、彼女の車には乗っていなくて、レンタカーに切り替えたからです。

「自分たちの土地の近くに、いくつか小さいムーバーンがあるから行って探してみよう。」私は自分たちの土地周辺の風景をGoogleEarthで眺めるのが好きなので、周辺2キロくらいの様子が頭に入っていました。小規模な住宅が点在している場所も、衛星写真で見ていました。それを思い出したのです。少し気をとりなおしました。数が少ないので、空き家はほとんど期待はできなかったのですが、まさに溺れる者は藁をもつかむ感じで、何かに引っ張られるように、その場所を目指しました。

 

自分たちの土地から1キロくらいのところに、20戸くらいの小さな平屋が並んでいるムーバーンがあります。その奥に「洗濯屋」という看板のかかっている家がありました。妻が「ちょっと停めて」というので、その近くに車を停めました。すると妻は、とことこ歩いて行って、洗濯屋のおばちゃんと話し始めました。私は車にいたのですが、しばらくすると妻が手招きしました。さては空き家があったのかな・・・。

あったのは空き家ではなく、探していた人物の家でした。なんと、洗濯屋の隣の家こそ、電話番号がわからなかった、1年前に出会った運転手のおばちゃんの家だったのです。

こんな偶然、世の中にあってよいのでしょうか。不思議な縁というものが存在するのです。彼女は仕事で留守でしたが、洗濯屋のおばちゃんから番号を聞いた妻が、電話しました。もちろん運転手のおばちゃんは、私たちのことをはっきり憶えていました。「探してあげるから、ちょっと待っててね。」というのです。直感的に、これは期待できると思いました。何しろ、妻が格別気に入った土地へ案内してくれた運転手さんです。妻の気に入る空き家が見つかるのは時間の問題と思われました。

そして、事実、その日のうちに空き家が見つかるのですが、そのあと、もうひとつさらに劇的なことがありました。それはまた明日。

 

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