6月21日に、大阪国際会議場で、第5回日本ベジタリアンアワード受賞式、フェスタ2020、日本ベジタリアン学会認定アドヴァイザー講座が行われました。
授賞式、フェスタ講演会は、定員150名のところを60名仕様に替えて式典を行いましたが、満席で盛況でした。
第5回日本ベジタリアンアワード授賞式の様子は、日経新聞と食糧新聞の記者が来られて、記事に掲載されました。
今回は、COVID-19の影響で会場が使用可能の報告を受けたのは6月2日で、慌ただしく準備にかかりましたが、多くのボランティアに支えられ、シンプルでしたが、気品ある式典に出来ました。
ブッフェ形式の懇親会はできませんでしたが、受賞式のインターミッションを長くとり、ベジタリアートミュージックの演奏の間、皆様は名刺交換などをされ、和やかに交流されており、充実した素晴らしい一日となりました。
午前中から、日本ベジタリアン学会認定アドヴァイザー講座が開講され、獣医師や翻訳・通訳家、ミュージシャンなど、さまざまな分野で活躍されている方々にご受講頂き、質疑応答の時間も充実した内容の議論が展開されました。
総会をはさんで、13時からは、昨年の第4回日本ベジタリアンアワードで大賞を受賞され、ご自身もベジタリアンである、作家の落合恵子様による「いのちの感受性」の講演が行われました。
落合様は、子供の本や安心安全な玩具、有機食材の八百屋やオーガニックレストランを展開されているクレヨンハウスを主宰されており、ポール・マッカートニーが提唱するミートフリーマンデーにも取り組んでおられます。
「私にとってのベジタリアン・ヴィーガンは平和に向けての一歩」という言葉が印象的で、「誰かの犠牲の上に成り立つ生活は違う」といったお話をされており、ベジタリアン・ヴィーガンの思想・哲学の根底にある考え方に共感されているのだと感じました。
落合様は、一貫して、平和に重点を置いてお話しされ、特にいま問題となっている人種差別問題をはじめ、戦争や政治などについて、また、新型コロナウイルスに対して、免疫の重要性をお話しされていました。
そして、平和を見つめ、一人一人の力が大切であると語っており、とても共感しました。
講演終了後は、第5回日本ベジタリアンアワード授賞式が行われました。
開会に先立ち、開会祝歌としてベジタリアートミュージックの皆様によるオリジナル曲「Earth〜いのちのまつり」の歌唱が披露され、会場が幻想的な雰囲気に包まれました。
日本ベジタリアンアワード委員会の垣本充委員長の開会のあいさつは、新型コロナの影響の中にも拘らず、ご来場くださった方々へのお礼にはじまり、日本ベジタリアンアワードの主旨や、歴代大賞受賞者の紹介などがなされました。
授賞式は、高井明徳委員の司会により進められ、ナレーションは、ベジタリアートミュージックの岩田望希様が担当されました。
大賞発表前のインターミッションには、ベジタリアートミュージックの皆様のパフォーマンスがあり、全国から集まったノミネーターの方々や関係者様の交流が行われ、賑わいました。
受賞者様は、大賞の不二製油グループ本社株式会社様をはじめ、以下の10件になりました。おめでとうございます。
新制作協会会員の鶴山好一画伯作の副賞が、大賞には「ニューヨークの街角」、功労賞には、「メガロポリスNY」が、それぞれ贈られました。
また、第4回日本ベジタリアンアワード大賞受賞の落合恵子様をはじめ、小口恭子様、加藤裕子様、サン・クロレラジャパン姫野泰徳様、織戸啓様、宮城智央様、中川雅博様など歴代受賞者と西尾俊治委員が、受賞者に花束を贈るプレゼンターをお勤め頂きました。
第5回日本ベジタリアンアワード受賞者様一覧
大 賞 不二製油グループ本社株式会社
功労賞 李 健福
企業賞 オタフクソース株式会社
レストラン賞 パプリカ食堂
ヴィーガン賞 一般社団法人ジャパンズビーガンつぶつぶ 伊藤信子
学術賞 嵐 雅子
教育賞 佐藤陽子
アーティスト賞 牛島正人
国際賞 東野映子
環境賞 佐々木ヤスユキ
(敬称略)
受賞された皆様のスピーチは、常日頃よりベジタリアン・ヴィーガンとして活動を行っているご努力や想いが伝わってくるものでした。
昨今、SDGsや環境問題、そして、健康や動物福祉などについての問題意識から、国内外の多くの方々が、ベジタリアンやヴィーガンに目を向けるようになってきており、受賞者様のスピーチからも、そういった世界の流れを感じさせる内容が伝わってきました。
日本ベジタリアンアワードは、今回で5回目を迎えました。
多くの方々から、今年の受賞者は粒ぞろいだとのお声を頂くなど、第5回を迎えてこのイベントも社会的評価が固まってきたように思います。
このようなイベントを開催できましたのも、今回対象を受賞されました不二製油グループ本社株式会社様をはじめ、幣協会に常日頃よりご支援ご協力いただいております、企業様や団体様、また、多くのベジタリアン・ヴィーガンに関わる方々のお陰だと思っております。
深くお礼申し上げると共に、これからもベジタリアン・ヴィーガンの普及啓発に努めて参りたいと思っております。
註:総会については次号ベジタリアンジャーナルで報告いたします。
(報告:橋本晃一)
NPO法人日本ベジタリアン協会
ホームページ:http://www.jpvs.org/