1876to1945さんのツイート(2013年10月01日~)を順に紹介します。35回目の紹介
【フクシマ見聞録】
オリンピックの招致に5000億円出して、
福島の災害対策に10分の1、いったい、なにが大事なんだ
Akira Tsuboi@1876to1945さん 2013年11月13日のツイートから
福島行-雨は勢いをつよめて、屋根や地面にはねかえりしぶくような
調子になっていった。
人間はおおむね郡山駅のなかに入って雨をやりすごし、
そうして自分がうろついて話を聞いて回った駅周りの軒下にもひとはまばらになった。
右手に、2日前に郡山に住む男がハンドマイクで話していたステージがあり-
-人気なく、雨中にある。彼の言葉-。
「今、テレビでは東京オリンピック招致やっていますね。
ところが、この原発事故に関して、国が500億円の予算を計上しました。
でも考えてみてください。
オリンピック招致で国はいったいのぐらいの予算をだしました?
5000億円ですよ。-
-「なんで、オリンピックの招致に5000億円出して、
福島の災害対策に10分の1ですか、いったい、なにが大事なんだということですか。
われわれは、オリンピックを招致するよりも、”価値がない”んですか?
-こどもが生きるか死ぬかのはなしになってるんです。
まだ現実が見えませんか。-
-「私たちはオリンピック招致よりも安いんですか、”命”が。
たかだか商業主義のお祭り騒ぎのために殺されたいですか。
”いつも言ってます、あなたたちの人生です、こどもたちの人生です、、、
まごたちの人生です、それを守るのは”おとなの役目です”。
それを放棄してて、”いいんですか”。-
-「たったそれだけで一体なにができますか?阿部晋三は言いました。
2020年には汚染水問題は解決されているだろうと、その根拠は”ありません”。
一つわかっているのは、”安倍晋三は総理ではないということだけ”です。
こんな無責任なことを一国の総理大臣に言わせていていいんですか。-
-「何度でも言います、あなたがたは”生きている”んです。
経済政策の機械や、ロボットではありません。
もう一度考えてください。お願いします-」
直截に、渾身で訴えた彼の言葉が響いていた広場には、雨音だけがある。
彼のそうした言葉がもっぱら自分の中で響く。-
-「駅から二人連れの若いカップルが出てくる。青年は色が白く、洒落ている。
背が高い。女のほうは印象がうすかった。
”こんにちは。昨日、五輪が東京に決まりましたね。
どういった感想をおもちですか”自分は聞くことにもどった。青年は言った。-
-「良かったと思います。アメリカのバスケが昔から好きだったんで、
2020年、観に行きたいですね」女は答えない。
ぽつぽつと駅から出てくる人間たちに自分は聞いていった。
「(二人連れの女子高生) あまり興味がない」
「(その連れ) 、、、微妙。」「(20代スポーツをしてそうな青年) -
-「あ、決まったんですか。
自分今21なんですけど、2020年の時、
自分アラサーなんですけど観に行きたいと思います。」
「(威勢のよそさそうな男四人連れ)
あー、きのう、東京オリンピックきまって、、、。
あー自分はテレビ全然見ないんで。
まあ、、、決まってよかったんじゃないですか。」-
-自分を避けたものも含めるとおよそ40人ほど。言葉を返した者が17名。
このうち、はっきりと原発の問題とからめて五輪東京開催に
反対したのはただ一人、30代とおぼしき女性だけだった。
刻限がせまり、自分は駅の中へ入っていった。
雨中の郡山をあとにして、福島へむかった。-
※次回に続く
2016/11/21(月)22:00に投稿予定です。