✳️陰謀【ハイジャック機から地上への自然すぎる通話。携帯電話は高空から繋がらないのに、なぜ会話記録が残っているのか。これこそ、陰謀の決定的証拠だ】(中略)
『ビートたけしの!こんなはずでは!!スペシャル』でも、番組がセスナ機から地上に携帯で電話する実験をおこない、まったく繋がらないことを証明している。(中略)
真相【携帯電話が高空から繋がらないのは事実。ただし、乗客たちが使用した電話は携帯電話ではない】(中略)
報告書ではこれらの電話は「AT&Tairphone」(機内電話)からなされたとされている。「cel phone」(携帯電話)だという記載はないのだ。つまり、高空からの電話は、携帯電話ではなかったのだ。(中略)
もっとも、陰謀論に反論記事を書いた『ポピュラーメカニクス』誌が携帯電話会社のクアルコムに取材したところ、当時でも3000フィート〜35000フィート(約9140メートル〜約10660メートル)までなら携帯でも通話可能で、50000フィート(約15200メートル)でも可能だという。93便は最高度でも40000フィート(約12190メートル)までしか上昇していなかったから、携帯は繫がった可能性が高い。しかし、乗客からの電話は名乗っただけで途切れることもあった。実際、93便からは携帯電話でかけていた乗客もいる。 奥菜秀次〈陰謀論の罠〉より
✔️【逆デバンキング〈コンピューター科学者の検証〉】
奥菜秀次はクアルコムの主張を根拠にしていますが、残念ながら反証となるデータがいくつかあるのです。
まずは西オンタリオ大学名誉教授でコンピューター科学者のデュードニー博士。実地検証をおこなった彼はこう結論付けました。
「衛星電話ならまだしも、飛行中の旅客機から一般の携帯電話をかけることはほぼ不可能です」
【プロジェクト・アキレス】
次にプロジェクト・アキレス。
この実験ではアメリカの代表的な携帯電話会社の端末を持ってセスナ機を使い、2003年1月、2月、4月と3回にわたって調査がおこなわれました。結果は……
2100メートル以上の高度ではかかってもすぐ切れてしまい、繫がっても雑音が多すぎて会話にならない。
……というものでした。
【繋がる可能性は万に一つもない】
ダメ押しで言ってしまうと、セスナ機はジェット機と比べて飛行速度が遅く、機体はボーイングと違って材質が薄いので電波が通りやすいのです。
それでも2100メートル以上ではすぐ切れてしまい、繫がっても雑音が多すぎて会話にならないのです。
これで奥菜秀次の……
「93便は最高度でも40000フィート(約12190メートル)までしか上昇していなかったから、携帯は繫がった可能性が高い」
……という話が、万に一つもないことがわかると思います。
【そもそも携帯電話サービスなど存在しなかった】
最後に奥菜秀次が本当にかわいそうになってしまう、知られざるトドメの事実を紹介したいと思います。
なんと2001年9月当時、飛行中の機内から地上にかかる携帯電話サービスなど、アメリカには存在しなかったのです。
携帯電話サービスが始まったのはアメリカン航空と、なんと皮肉なことにクアルコムが共同事業としてスタートさせた2004年4月からなのです。
(奥菜さん、あまり気を落とさないでください)。
【まとめ】
●12190メートルの機内から携帯電話は繋がらない。
●2001年9月当時、機内から地上にかかる携帯電話サービスなどアメリカに存在しなかった。
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