✳️【偽書〈シオン賢者の議定書〉】
1917年のロシア革命後、列強諸国は干渉戦争であるシベリア出兵を起こしましたが、その過程で、ロシア国内で流布していた偽書『シオン賢者の議定書』が欧米諸国に拡散します。
『議定書』の正確な作者・製作年代は不明ですが、帝政ロシア末期の1902年までに、ロシア秘密警察のピョートル・ラチコフスキーが、ユダヤ人迫害を正当化するため、モーリス・ジョリー(フランス)の『マキャベリとモンテスキューの地獄での対話』(1864年)をベースに、ヘルマン・ゲドシェ(プロイセン)の小説『ビアリッツ』(1868年)の設定を加味してパリで作ったとする説が有力です。
その内容は、ひとことでいえば、「ユダヤ人は、西洋文明を転覆させて人類を隷属させ、世界中の富をユダヤ人の手中に収めるためにありとあらゆる陰謀を巡らしている」というものです。(中略)
しかし、1921年8月16日から18日にかけて、フィリップ・グレイヴスが英紙『タイムズ』に「議定書の終焉」と題する記事を掲載。大英博物館の所蔵資料を用いてきて議定書が偽書であることを実証したことで、まともな言論人は『議定書』とフォードの反ユダヤ主義を相手にしなくなります。 内藤陽介〈みんな大好き陰謀論〉より
✔️【真相〈ユダヤ陰謀論も大英博物館の資料がもとになっている〉】
ユダヤ陰謀論のバイブルの1つであるジョン・コールマンの〈ロスチャイルドの密謀〉も、大英博物館の所蔵資料を参考にして書かれているのですが……(苦笑)。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます