✳️陰謀【ビン・ラディンが犯人だという証拠はない】
成澤宗男氏は、FBIのホームページを見たところ、ビン・ラディンが9.11の容疑者として告発されていないので、不思議に思ったという。そこで、氏は著書『9.11の謎』で、こう書くのである。
「このため、米国のジャーナリストであるエド・ハス氏が2006年5月、FBI本部に電話し、広報官になぜ『9.11』との関連性が明示されていないのか問いただした。すると驚くべき回答が返ってきた。
『オサマ・ビン・ラディンは、正式に『9.11』に関係して起訴されたり、告発されたりしてはいない。なぜなら、FBIはビン・ラディンが『9.11』に関与したとされる確固たる証拠を有してはいないからだ』
事件から5年後の今になって『証拠を有していない』と言い出されても、容易に納得はできないはずだが、これほどの事実でも米国でマスメディアが大きく取り上げたという話は寡聞にして知らない。いうまでもなく日本でも違いはない」
真相【ビン・ラディンが犯人だという証拠はてんこ盛り!】
『911報告書』には、航空機を使ったテロの発案者はカリード・シェイク・ムハンマドという男で、彼がビン・ラディンに計画を持ちかけ、当初はビン・ラディンが実現の可能性を訝ったという話も出てくる。ムハンマドは、2003年に逮捕され、計画の全容を自白していたこともかなり詳しく説明してある。(中略)
ビン・ラディンが首謀者である証拠は、テロ直後からメディアに大量に流れていた。9.11以前の米施設への自爆テロの首謀者であり、事件直前には「明日、決行」という彼の電話での通信も傍受されていたし、「アメリカにヒロシマをもたらす」とさえ彼は言っていた。
諜報機関では、ラディンのテロが目前であることは公然と囁かれていた。(中略)
さらに、報道などで確認できる有罪の証拠は多数あるが、アメリカン・ジャーナリズムやアメリカ政府を信じないという方々には、これらの報道、本、文書は、すべて無意味である。 奥菜秀次〈陰謀論の罠〉より
✔️【逆デバンキング〈反論になっていない〉】
奥菜秀次の主張の根拠は相変わらず〈911報告書〉なのですが、ほかの記事で説明したように、〈911報告書〉がデタラメであることは内部告発で明らかになっています。
それだというのに……
「アメリカン・ジャーナリズムやアメリカ政府を信じないという方々には、これらの報道、本、文書は、すべて無意味である」
……とはなにをか言わんやというところです。
そもそも奥菜秀次の主張では、成澤宗男の主張に対する反論にはなっていないと思うのですが……。
✳️【オサマ・ビン・ラディンの告白ビデオ】
2004年の大統領選挙の前に、ブッシュ現大統領の再選を阻むためか、ビン・ラディンは自ら9.11テロの首謀者であることをビデオで告白したが、これも偽造ビデオと信じるなら、なにを言ってもダメだろう。 奥菜秀次〈陰謀論の罠〉より
✔️【逆デバンキング〈オサマ・ビン・ラディンは2004年以前に他界している〉】
大変残念ながら、それはどう考えても偽造ビデオです。
なぜかといいますと、オサマ・ビン・ラディンは2001年12月にすでに他界しているからです。
「……え?」と思われたことでしょうが、これは知られざるウソのようなホントの話です。
2001年12月26日のFOXニュースによると、2001年12月にアフガニスタンのトラボラ山で葬儀が執り行われたそうです。この話はパキスタンのムシャラフ大統領も認めていることです。
また、アフガニスタンのカルザイ大統領も2002年のCNNで「ビン・ラディンはおそらく死んだと思う」と語っています。
また、FBI の対テロ部門の主任、デール・ワトソンも2002年のBBCで「確たる証拠は持っていないが、ビン・ラディンはこの世にいないと思う」と語っています。
最後に2002年7月11日のニューヨークタイムズの記事から引用します。
「エベレストほどもあるような大きな自尊心を持つオサマ・ビン・ラディンは、もし生きているならば、これほど長い間沈黙を保つことはできないはずだ。彼は自分が関係していないことでも自分の手柄にしていた。そんな男が9ヶ月近くも自分が生きていることを吹聴しないで沈黙しているだろうか?」
【まとめ】
●奥菜秀次の反論は、成澤宗男の主張に対する反論にはなっていない。
●オサマ・ビン・ラディンは2004年以前にすでに他界していた。
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