*** june typhoon tokyo ***

FC東京×鳥栖@味スタ

■ 新シーズン開幕
 
 2011年、Jリーグの新シーズンが開幕。ただし、今年はカテゴリーがディヴィジョン2だ。J1復帰への厳しい戦いのスタートとなる。

 権田、梶山、ペドロ・ジュニオールらが怪我、米本は出場停止。ホベルトとロベルト セザーはコンディションの状況からベンチスタートとなった。とはいえ、J2では屈指の戦力を誇る東京。初戦とはいえ、J2を勝ち抜くに相応しい内容での試合を期待していた。

 だが、初戦の緊張ということを考慮しても、全く期待とは反する内容。豊田のシュートがバーを叩くなどあわやのシーンもあったが、それ以外は鳥栖の攻撃はほとんど恐怖を感じなかった(途中から入ったキム・ビョンスクにはやや注意を感じたが)。それ以上に、東京の攻撃の手詰まり感は否めなかった。前線で収まらない平山、競り勝てず、ボールロスの多い高橋、精度の欠いたパスやセンタリング、ボールロストが多い中村……。中村と高橋の先発起用には多少驚いたのだが、ポジションを含めて、果たしてこれが最良の選択だったのかというところには、疑問を呈したい。パススピードや状況判断が遅く、相変わらず最後列へ戻してからサイドへ回しての攻め。アタッキングサードで詰められ渋滞を起こしてゴチャゴチャしたところを抜けられずボールを奪われる。そんなことの繰り返しだった。前半から「シュート打て」コールが出るのも無理はなかった。
 
 後半開始から中村を下げ、ロベルト・セザーを投入すると、ゴールへの流れが生まれるようになり、羽生や谷澤から鈴木、ロベルト・セザーへの展開も多く見られるようになった。阿部も前線に顔を出すようになり、結果として阿部からのセンタリングを平山が相手GKに競り勝ったところ、谷澤が押し込んで奪ったゴールが決勝点となった。

 昨年J2を経験した阿部、フリーランニングで打開を図る羽生や、調子はイマイチながらもコンディションを上げてくれば脅威となりそうなロベルト・セザーなど、今後に期待を持てる要素もなくはなかった。ただ、チーム・バランスとしては、苦しい試合が続きそうなイメージは拭えなかった。梶山や米本が戻ったり、今日は出場機会のなかった石川、大竹らが入ってどう変わるか、現状ではそのあたりに期待を求める、といったところだ。



◇◇◇
 

Jリーグディビジョン2 第1節

2011/03/05 味の素スタジアム

FC東京 1(0-0、1-0)0 鳥栖

【得点】
(東):谷澤(61分)
 
観衆:21,408人
天気:晴、弱風


<メンバー>

01 GK 塩田仁史
02 DF 徳永悠平
03 DF 森重真人
06 DF 今野泰幸
26 DF 阿部巧
04 MF 高橋秀人
22 MF 羽生直剛 → 16 MF ホベルト(86分)
14 MF 中村北斗 → 09 FW ロベルト セザー(46分)
39 MF 谷澤達也
11 FW 鈴木達也 → 33 DF 椋原健太(90+1分)
13 FW 平山相太

31 GK 常澤聡
18 MF 石川直宏
19 MF 大竹洋平
27 MF 田邉草民
 

◇◇◇
 
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新加入選手その1。39 谷澤達也。

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新加入選手その2。31 常澤聡。

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新加入選手その3。16 ホベルト。

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スカパラライヴ。

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“ユルネヴァ”中。

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鳥栖ゴール裏。

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試合前整列。

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鳥栖ゴール裏。

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試合前握手。

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それぞれのポジションへ散る選手たち。

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試合終了。

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勝利を祝う“WINNER”の文字。

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バックスタンドへ挨拶する東京の選手たち。

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ゴール裏へ挨拶しに向かう選手たち。

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ヒーローインタヴュー後、バックスタンドからゴールへ向かうヤザー。
 

◇◇◇

 
ゴール裏を離れて久しいが、やっぱり頭を傾げるところがある。
 
ゴール裏に掲げられた「1年間よろしくお願いします。J2なめてません」の横断幕。それがまず“なめている”。

試合後にはなぜか「ヴェルディだけには負けられない」のチャント。次の試合がヴェルディ戦ではないし、東京はまだ慣れていないJ2で、目の前の試合を1試合、1試合勝っていかなければならない立場。今日の試合がやはりJ2では別格と言われるくらいの圧倒的な内容と結果であればまだしも、それに程遠い試合内容であのチャントはない。J2では昇格出来ないことはないだろうという意識の現われが出たと思われても仕方ない。新戦力を補強して昨年とはガラリと変わったチームもある。サポーターは応援を通じて油断するチームに渇を入れる存在にもなりうる訳だから、少なくとも試合中の観客席のなかではそのイニシアチブをとるゴール裏は、その意識をもう少し高めてもらわないと困る。

そんな思いを持ちながら帰途したJ2初戦だった。
 
 

 
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