*** june typhoon tokyo ***

札幌×FC東京

■ 札幌アウェイで昨季最終節のリヴェンジ

 
 昨季、J2最終節で勝ちを献上した札幌との対戦。J1へ舞台を移して、FC東京はリヴェンジを狙った。

 開始約1分(実際には54秒)、左サイドで石川が長谷川とのワンツーパスで抜け出すと、中央にグラウンダーのセンタリング、これをニアサイドに詰めた梶山が爪先かアウトサイドかといったタッチで浮き球シュート。この技ありのシュートがネット右隅に決まって鮮やかに先制する。
 だが、試合は札幌が決定機を数多く演出する展開。特に高木がスルーパスやシュートなど危険な場面を多く作っていたが、GK権田のファインセーヴで無失点を続ける。

 前半途中で怪我により石川が交代し、渡邉が出場。その渡邉が後半開始直後、梶山が右サイドを突破して入れたクロスに反応。ニアサイドへ飛び込むもジェイド・ノースのクリアにより、得点はならず。
 その後は札幌に決定機を作られるが、ここでも権田が活躍。東京は札幌の攻勢を止めるべく、米本を投入。ディフェンスを強化する。その効果もあってか、札幌に行きかけた流れを留めて、無失点でリヴェンジに成功した。

 アウェイでの勝点3、という意味ではよかった。だが、試合内容でいえば、最下位の札幌に好機を多く演出され、特に両サイドを何度も突破されたというのは、看過出来ないところだ。札幌の決定力が低かったからよかったようなものの、上位のチームであれば、仙台戦のような大量失点にも繋がりかねない可能性もあった。そういう意味で、この試合では、通常では次の点数を狙うための攻撃的な選手交代を図るポポヴィッチ監督も、米本を試合終了5分前にピッチへ送って、しっかりと守備を固めるメッセージを伝えたのだと思う。
 両サイドバックが敵陣深くえぐるのが東京の攻撃の特徴ではあるが、攻撃への参加ということだけではなくて、攻撃が不発に終わった時や逆にボールを奪われた時の対処、リスクマネジメントをいま一度確認しておいた方がよいのではないか。攻撃もスピーディさがなく中途半端な上がりからボールを奪われるのが、一番厄介なこと。攻めるのであれば、積極的に思い切りやり切ればいい。ただし、ボールを奪われた時に瞬時に連動してディフェンスへのスイッチを入れられるように、それを意識して動き出しが出来るように、何度も繰り返し練習することが必要だ。

 攻撃面でもまだまだ足元へのパスや予定調和的なパスが多い。まだ攻めも守りも思い切りが欠けている感じだ。瞬間的に変わるものでないが、意識は途切れさせずに、集中力を高めて、練習時から取り組んでもらいたい。
 そうすれば、おのずと自分たちが自信を持ってやり切る攻撃スタイルや攻撃パターンが生まれるはずだ。

 1試合少ないなかで、順位も6位と盛り返してきた。ここで上位と話されないためにも次の鳥栖戦は重要だ。ホームでの負けなしをはじめ、好調が続く鳥栖だが、昨季は同じJ2だった。しっかりと対策を練って、ホームでの勝利を挙げてもらいたい。
 
 
◇◇◇

<J1 第11節>
2012/05/12 札幌ドーム

札幌 0(0-1、0-0)1 FC東京

【得点】
(東):梶山(1分)

観衆:10,816人
天候:屋内、無風
気温:19.9度
 

≪MEMBER≫

GK 20 権田修一
DF 33 椋原健太
DF 02 徳永悠平
DF 03 森重真人
DF 06 太田宏介
MF 04 高橋秀人
MF 08 長谷川アーリアジャスール
MF 18 石川直宏 → FW 11 渡邉千真(36分)→ FW 24 重松健太郎(89分)
MF 10 梶山陽平
MF 39 谷澤達也 → MF 07 米本拓司(85分)
FW 49 ルーカス

GK 01 塩田仁史
DF 14 中村北斗
DF 30 チャン・ヒョンス
MF 17 河野広貴


監督 ランコ・ポポヴィッチ


◇◇◇

 
 
 

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