少しフライングしてシューマン・リスト「献呈」の譜読みを始めました。
楽譜はヘンレ版。
全音版の「献呈」の楽譜を既に持っていたのですが
先生にヘンレ版の楽譜があると言われて以来、迷っていました。
以前に輸入楽譜を購入した楽器店サイトを眺めていたところ
ヘンレ版「献呈」限定セール価格1540円(残り2部)とあり
結局、誘惑に負けて購入しました。
「献呈」はシューマンが結婚の日にクララに捧げたという歌曲集「ミルテの花」の
第1曲「Liebeslied:愛の歌」をリストがピアノ用に編曲したものです。

ヘンレ版を買って良かったのは、楽譜にドイツ語歌詞も載っていたこと。
歌曲ベースの曲ならば歌詞の意味と対応箇所を確認しておくと理解が深まるかもしれません。
2ページ分、歌詞を愛用のDeeplソフトで翻訳して後編集してみました。
「あなたは私の魂、私の心
あなたは私の喜び、私の痛み
あなたは私の世界、その中で私は生きる
あなたは私の空、そこで私は浮遊する
あなたは私の墓、私の悲しみを永遠に捧げます!」
あなたは私の喜び、私の痛み
あなたは私の世界、その中で私は生きる
あなたは私の空、そこで私は浮遊する
あなたは私の墓、私の悲しみを永遠に捧げます!」
若きシューマンのクララへの熱い想いが溢れる歌詞です。
さて、譜読みの方は
全体像をつかみたかったので、ともかく最後までひたすらゆっくり弾いて
音と流れを確認しました。
間違えながらたどたどしく弾いただけでもメロディーの美しさが際立ち
後半のアルペジオでは、夢見ごこち気分に浸りました。
予想不能な音が出てきて指の広げ方も半端なく、くじけそうになったこの部分では
自分の手が比較的大きいことに感謝しました。
私の手はへバーデンですが、右の5・2の指で弾く7度も左の9度も楽に届きます。
技術不足は手の大きさでカバーしたい。

全体的には難しいけれど、リストの曲にしては、覚悟していたより弾き易そうでした。
シューマンの歌曲ベースのせいなのか、繊細で美しいメロディーが基調で
和音もアルペジオも一部を除いてわかりやすい音型が多く
部分的に弾けるのか危惧するところはあれども
間奏曲118-2のように複雑な絡みはありません。
偉そうにリストの曲にしては、などと書きましたが
私がリストの曲で昔弾いたことがあるのは「ため息」1曲だけです。
有名な「愛の夢」は、独学を試みた時期にトライするも挫折。
この「献呈」が人生でリストの2曲目です。(シューマン・リストですが)
華やかなアルペジオで彩られたメロディーを優しく流れるように弾けるようになりたい。
いやその前に、次のレッスンで間奏曲118-2を仕上げなくては。
ツェルニーもまだ両手ユニゾンが揃っていません。
レッスン曲を弾いていると献呈が気になりソワソワするので譜読みを始めてしまいましたが、
譜読み中はレッスン曲が気になって落ち着きません。