こっちは月でてるよ

++日々感じたこと…ひとりごと++

むなしい

2007-02-10 | ちょっと仕事
先日のこと。
仕事は休みでしたが、勉強会があるため夕方から本院に行きました。
勉強会が終わった後、先月まで施設にいて入院したOさんに会いに行きました。
Oさんは90歳のおばあさんです。

私のことをなぜか「きーちゃん」と呼び

 「きーちゃんは今日は何時までいるの?」
 「きーちゃんがお泊りなら安心だわ」
 「1人で寝るのは寂しいから、きーちゃん一緒に寝てちょうだい」

よく私の手を自分の頬に持っていき、さすっていました。

面会に行ったときは食事も終わり、Oさんはベッドに横になっていました。
顔の肌の艶もよく、唇もピンクで元気そうでした。
私が「きーちゃんだよ。わかる?」と声をかけると、
いつものように私の手を取り、頬にすりすりっとしてくれました。

Oさんの元気な姿を見た私はそのまま施設に寄り、
ユニットの仲間に「Oさん、顔色もよくて元気そうだったよ」
そう伝えたのです。

それなのに。
翌日に体調が悪くなり、お昼過ぎに亡くなったそうです。
その日も私は休みだったので、知ったのは次の日でした。
ものすごくショックでした。

みんなは
「元気なうちに会えたのはじゅんくりさんだけなのだから
 きっとOさんは最期に会いたいと思ってくれたんだよ」
そう慰めてくれました。
Oさんの頬の感触が忘れられません。

この仕事を始めてから、いったい何人の方に出会っただろう。
何人の方が亡くなっただろう。
入所者さんとの会話のひとつひとつを思い出しながら、
すこし虚しい気持ちになっています。