春画展
2015年9月19日~12月23日
前期 ~11月1日、
後期 11月3日~
永青文庫
永青文庫は初訪問。
春画を見るのもほぼ初めて。
会期初日の昼に訪問。
1階窓口でチケットを購入。
階段で4階に登り、前室(プロローグ)と第1展示室(1章 肉筆の名品)、3階の第2展示室(2章 版画の傑作)、2階の第3・4展示室(3章 豆版の世界、エピローグ)の順で鑑賞し、第4展示室からの別の階段で、1階に降りて退館となる。ミュージアムショップは別の建物にある。
展示数約60点と決して多いわけではないが、それでも展示室のキャパ一杯の展示量。特に手狭な第2展示室、一番人気だろう版画の展示室の動線は如何ともしがたい。
この5連休でいえば、おそらく一番混む時間なのだろう。入場規制こそないものの、各展示室に入る(第1列で作品を見る)ための列ができる。鑑賞中もその列は続く。
大量の観客を全く想定していない施設の作り。展示室内も大変だろうが、特に大変だろうと思われるのは、1階から4階、そして4階から3階、3階から2階への展示室移動。狭い階段を登る人、降りる人が共用する。展示室に入るための列が階段にまで伸びることもある。
話題性抜群の本展。会期が進むにつれて来場者は増えるだろう。会期末の12月は皆さん厚手のコートとなり、混雑感が増す。その頃には最高レベルの入場規制が想像される。
当面は、20時(日曜日は18時)までの開館時間を有効活用して訪問するのがよさそうである。
観客層については、通常の日本美術展や浮世絵展とは異なって、どちらかといえば、年代新しめの西洋美術展に近い印象。ただし、カップル数は控えめ。来場者の展示室内会話量も控えめ。
感想。
これまで、春画に特段関心を持ったことがない私。通常の版画に比べると贅を凝らしている面があるかもしれないが、それを除けば、春画でなければ味わえない素晴らしさというものは特にないはず、と勝手に決めて、とスルーしていた。
今回初めて鑑賞して、まず、どこを見たらよいのか戸惑う。油断すると、局部ばかり追ってしまう。
第1章の肉筆画、ほとんどが絵巻であるが、思いの外興味深い。特に、本展出品作品で一番古い鎌倉時代(13世紀)作の《小柴垣草子絵巻》。岩佐派の《又兵衛様式春画巻》など。なお、又兵衛様式と聞いて、期待?というか、覚悟するグロさは特にない。
第2章の版画については、菱川師宣、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、葛飾北斎など巨匠による作品が並ぶが、展示室が混雑していて、じっくりと観るには至らない。
ミュージアムショップでは、定番の図録(4,000円、分厚い)、絵葉書のほか、トランクスなどが置いてある。
永青文庫へは、東京メトロ副都心線雑司ヶ谷駅から徒歩で行った。目白台の高台から見える新宿高層ビルの風景に驚いた。また、旧田中角栄邸の門を初めて見た。敷地の大部分が区立公園になった今も、ここにあるとは知らなかった私に気づかせる門の威容。往時はさぞ凄かっただろう。
目白台は別世界である。