東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

浮世絵の戦争画(太田記念美術館)

2015年07月19日 | 展覧会(日本美術)

浮世絵の戦争画-国芳・芳年・清親
2015年7月1日~7月26日
太田記念美術館

 

1:「物語」としての戦争画-源平・戦国時代の合戦


2:「風刺」としての戦争画-幕末の動乱
表向きは歴史上の戦争だが、当時の戦争を暗にほのめかすような作品。

月岡芳年から


3:「報道」としての戦争画-西南戦争
浮世絵の新たな活路としての西南戦争の戦争画。新聞による間接的な情報を元に、戦争の動向を伝える。

月岡芳年から


4:「報道」としての戦争画-日清戦争
石版画や写真に鑑賞者を少しずつ奪われていく時代。ただ、写真は戦争報道にはまだ実用的ではなかった。浮世絵版画は、臨場感豊かに伝えるメディアとして改めて注目される。その歴史の中で最後に輝いた時期。

小林清親から


5:「報道」としての戦争画-日露戦争

日露戦争の浮世絵版画は刊行されるものの、その存在意義はもはや過去のものであり、制作数も少ない。この頃を境に、歴史的な役割は終焉。

 

間接的な情報を元としていることから、概して「芝居がかった過剰な演出」「風景の美しさに主眼」になりがちということらしい。

印象に残った作品を3点画像添付。このように同一主題による長期間にわたる浮世絵作品を概観できることは、浮世絵そのものの歴史を伺えるというプラスアルファの楽しみがある。

 

配慮が必要らしい。

本展は、江戸から明治にかけての浮世絵版画における戦争の表現を客観的かつ学術的に検証することを目的にしております。過去の戦争ならびに戦争という行為そのものを賛美したり美化するものではございません。

 



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。