美術にぶるっ! ベストセレクション日本近代美術の100年
2012年10月16日~2013年1月14日
東京国立近代美術館
第2部「実験場1950s」から先に見た。
最初の章は「原爆の刻印」。
土門拳と川田喜久治の写真。
土門の作品(1957)は、被爆者の今を追う。生々しさ。
川田の作品(1960-65)は、痕跡である「しみ」を追う。
「原爆被害の初公開」を謳った1952年8月6日号「アサヒグラフ」も並ぶ。
1950年代の社会を感じさせる展示が並ぶ。
◎ルポタージュ日本の証言(柏林書房)1955
1 原子力
2 にしん-凶漁地帯を行く
3 米作地帯-土の中には眠っていない
4 夜学生
5 刑務所
6 鉄-オモチャの世界
7 せんぶりせんじが笑った
8 村の選挙
◎カメラ 15冊<アマチュア投稿写真>(アルス)1950-54
◎暮しの手帖 13冊<ある日本人の暮し>(暮しの手帖社)1948-60
<砂川闘争>
・中村宏「砂川五番」1955
<赤線>
・常盤とよ子「赤線地帯」「巷の女」1955
<北朝鮮への帰還事業を伝えるニュース映像の横>
・曹良奎「密閉せる倉庫」1957、「マンホール」1958
第6章から雰囲気が変わり、芸術系主流に。
・緑なき島-軍艦島(奈良原一高の写真 1954-57)
・岩波写真文庫 新風土記 全49冊(1954-58)
次に第1部「MOMATコレクションスペシャル」。時間の関係で絞って見る。
戦争画7点
・御厨純一「ニューギニア沖東方敵機動部隊強襲」1942
・三輪晁勢「キャビテ軍港攻撃」1942
・田村孝之介「佐野部隊長還らざる大野挺身隊と訣別す」1944
・中村研一「コタ・バル」1942
・宮本三郎「山下、パーシバル両司令官会見図」1942
・藤田嗣治「アッツ島玉砕」1943
・藤田嗣治「サイパン島同胞臣節を全うす」1945
初見だろう。TV番組が発見のきっかけとなったという作品が印象に残る。銀座のカフェらしい。
・長谷川利行「カフェ・パウリスタ」1928
日本画では、
・小茂田青樹「虫魚画巻」1931
・小倉遊亀「浴女 その一」1938
・福田平八郎「雨」1953
500点を超える展示。じっくり見るには、たっぷりの時間が必要。