東京でカラヴァッジョ 日記

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2019年10月の国立西洋美術館常設展

2019年10月29日 | 国立西洋美術館常設展示
   2019年10月、国立西洋美術館の常設展を見る。
   久しぶりの本館・新館常設展示室のフル常設展示である。
 
 
 
 
モネ
《睡蓮、柳の反映》
1916年
 
   松方コレクション展における目玉作品の一つ。終了後はしばらくお休みかと根拠なく思い込んでいたが、連続して常設展に登場。当然、写真撮影も可。
   上半分が欠損した痛々しい画面。
 
 
 
クリヴェッリ
《聖アウグスティヌス》
1487年または1488年頃?
 
   私が美術鑑賞好きになるずっと前の1984年から国立西洋美術館が所蔵しているのに見る機会がなく(単に気付かずに通り過ぎていただけかも)、松方コレクション展でようやく実見したクリヴェッリ作品。終了後も連続して常設展に展示。ついに撮影。ロンドン・ナショナル・ギャラリー展まで展示するのかな。
 
 
 
ローラ・ナイト
《屋内練習場のジョー・シアーズとW.エイトキン衛兵伍長》
1917年
 
   松方コレクション展で妙に印象に残った作品の一つ。終了後も連続して常設展に登場。
   ローラ・ナイト(1877〜1970)は、イギリスの女性画家。
   画家は、第一次世界大戦下、カナダの実業家の依頼を受け、兵士たちを描くため、ロンドン南西に位置するカナダ軍のキャンプに派遣される。作品は、そこで知り合ったバンダム級チャンピオンのボクサー、ジョン・シアーズのスパーリング中の光景を描いたもの。「男性の、しかも運動している姿を大量にスケッチできたことは特に女性画家にとって貴重な経験」であったらしい。
 
 
 
    次は、松方コレクション展には別作品が出品されていた、ある意味、松方コレクションらしい画家たちの作品3選。
 
 
シャルル・コッテ
《行列》
1913年
 
   聖母子像を担って行進するブルターニュ地方・プルガステル村の娘たち。
   松方コレクション展では、縦263×横347cmと松方コレクションでも最大級の油彩画、漁夫の遺体が棺に収められようとしている情景を描いた《悲嘆、海の犠牲者》1908-09年 が出品。
 
 
 
 
リュシアン・シモン
《婚礼》
 
   明るい季節。近づいてくる花嫁の行列を見ようして家から出てきた村人たち。
   松方コレクション展では、戦争未亡人と遺児たちの姿を描いた《墓地のブルターニュの女たち》1918年頃 が出品。
 
 
 
 
レオン・オーギュスタン・レルミット
《落穂拾い》
1919年
 
   パステルやチョークのような柔らかなニュアンスに富んだ画面を得意とした農民画家。
   松方コレクションでは、縦291×横237cmの大型農民画、娘から甕の水をもらおうとする父が印象的な《牧草を狩る人々》1900年 が出品。
 
 
   松方個人としては、この手の作品が好みだったのだろうなあ。


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