御法に守られし醍醐寺
2014年10月7日~11月24日
渋谷区立松濤美術館
リニューアル後の渋谷区立松濤美術館に初訪問。
前回訪問はリニューアル前の昨年1月だから、それほど久しぶりというわけでもない。
入場料が人並みになったね、が第一印象。
本展は、全44点が展示されるが、私が訪問した後期は32点が展示。
そのなかで印象に残る2点。
1:国宝 現在過去絵因果経 8世紀 奈良時代
今回のお目当て、世界最古の絵巻という≪現在過去絵因果経≫。
15.36mフルオープンの展示期間もあるが、私の訪問日は後半場面展示期間にあたる。
この絵巻の一番の見どころであるらしい、「魔王が群衆を率い妨害するも、太子は慈悲力で防ぐ」場面は後半にあるので、そういう意味では恵まれた。
異形たち。
1)一つ目が縦目の異形。胸の膨らみは女性を示す?
2)六つ目の異形。乳首と膝小僧に二つずつ。
3)頭部と炎の異形4体。左側の、同じ頭部で体が人間の異形より、位が高い?
4)風神。
5)雷神。右場面の飛翔のためには、左場面の準備作業が必要?
2:国宝 訶梨帝母像 13世紀鎌倉時代
後期展示。
訶梨帝母(=鬼子母神)が、左腕に裸の我が子を抱き、右手に吉祥果(ザクロ)を持つ。子供も左手にザクロを持つ。一人の童子がザクロが欲しくて訶梨帝母にとりすがる。
まさしく、聖母子と幼なき洗礼者聖ヨハネの図像である。