東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

御法に守られし醍醐寺(渋谷区立松濤美術館)

2014年11月16日 | 展覧会(日本美術)

御法に守られし醍醐寺
2014年10月7日~11月24日
渋谷区立松濤美術館


 リニューアル後の渋谷区立松濤美術館に初訪問。
 前回訪問はリニューアル前の昨年1月だから、それほど久しぶりというわけでもない。
 入場料が人並みになったね、が第一印象。


 本展は、全44点が展示されるが、私が訪問した後期は32点が展示。
 そのなかで印象に残る2点。

1:国宝 現在過去絵因果経 8世紀 奈良時代

 今回のお目当て、世界最古の絵巻という≪現在過去絵因果経≫。
 15.36mフルオープンの展示期間もあるが、私の訪問日は後半場面展示期間にあたる。
 この絵巻の一番の見どころであるらしい、「魔王が群衆を率い妨害するも、太子は慈悲力で防ぐ」場面は後半にあるので、そういう意味では恵まれた。

 異形たち。

1)一つ目が縦目の異形。胸の膨らみは女性を示す?
2)六つ目の異形。乳首と膝小僧に二つずつ。
3)頭部と炎の異形4体。左側の、同じ頭部で体が人間の異形より、位が高い?
4)風神。
5)雷神。右場面の飛翔のためには、左場面の準備作業が必要?


2:国宝 訶梨帝母像 13世紀鎌倉時代

 後期展示。
 訶梨帝母(=鬼子母神)が、左腕に裸の我が子を抱き、右手に吉祥果(ザクロ)を持つ。子供も左手にザクロを持つ。一人の童子がザクロが欲しくて訶梨帝母にとりすがる。
 まさしく、聖母子と幼なき洗礼者聖ヨハネの図像である。




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