東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

三菱が夢見た美術館 岩崎家と三菱ゆかりのコレクション

2010年09月18日 | 展覧会(日本美術)
平日金曜日の夜間に行ってきました。


序章 「丸の内美術館計画」

 ジョサイア・コンドルの図面

第一章 三菱のコレクション:日本近代美術

 期待していたのが山本芳翠の「十二支」。3枚展示。
 1 丑「牽牛星」
 2 午「殿中幼君の春駒」
 3 戌「祇王」
 日本的題材と洋画の取り合わせの危うさが印象的 (「日本的」とはちょっと違う感があるけど)。
 
 黒田清輝「裸体婦人像」は、明治34年の展覧会での有名な「腰巻事件」の当事者。

 岸田劉生の「童女像(麗子花持てる)」は、本展覧会の売りの一品。他、著名な日本近代画家の作品が並ぶ。

 この章の作品所蔵者は、三菱重工業だったり、三菱地所だったり。財閥系大企業は持ってますね。

第二章 岩崎家と文化:静嘉堂

 まだ行ったことのない美術館。
 国宝「曜変天目」は展示期間既に終了。

第三章 岩崎家と文化:東洋文庫

 これも行ったことのない美術館。
 
 書籍に見入る。
 マルコポーロの東方見聞録、デフォーのロビンソンクルーソー漂流記、杉田玄白の解体新書。

 地図も面白い。
 欧州での1570年作、1595年作、1682年作、1794年作。日本での1783年作。

 後日展示の「ドチリーナ・キリスタン 日本イエズス会編」(1592年)も見てみたかった。

第四章 人の中へ街の中へ:日本郵船と麒麟麦酒のデザイン

 ポスター。

第五章 三菱のコレクション:西洋近代美術

 モネ・ルノワール・ピサロ・シスレーやその前後の画家の作品が中心。
 ドガの「ラファエッロ<アテネの学園>の模写」が気を引いた。

終章 世紀を超えて:三菱が夢見た美術館
 「三菱ヶ原」は、100年以上前の何もなかった丸の内界隈の風景とのこと(1902年作なので、既に想像図か)


作品を詰めに詰め込んだ「マネとモダン・パリ展」の残像もあり、ずいぶん隙間が多いなあと思ってしまいました。
展示部屋の作り・大きさを考えると、これぐらいの展示数が適当でしょうね。

次の展覧会は「カンディンスキーと青騎士展」。楽しみです。


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