映像 ☆☆☆☆
演技 ☆☆☆☆
役者 ☆☆☆☆
脚本 ☆☆☆
音楽 ☆☆☆☆
動悸度 ☆☆☆☆☆
といった感じ。
橋本環奈主演のホラー。
彼女(倉沢)がかつて片想いを寄せていた元同僚・伊原を重岡大毅が演じる。
伊原には妻子が有り、その妻・美雪は超常的な能力を有していた。倉沢は美雪にその恋心をさとられ、呪われてしまう。
数年後、いったんはおさまっていた呪いが、美雪の死によって甦る・・・。
ストーリーはペットセメタリーとオーメンと呪怨をごちゃ混ぜにした感じで、それは目を瞑ったとしても、アラ(一応ネタバレとして後述)があるように感じた。
テンポはよかった。
映像はやや安く見えるシーンもあったが、お決まりの暗すぎる(照明的に)シーンが無く、何が起きているかちゃんと分かるところに好感を持てた。
荒れ果てた伊原宅の様子や、橋本環奈のマンションのエレベーター、シソンヌ演じる霊能者の事務所など、セットの雰囲気がよくできていた。
反面、CGは良くなかった。日本映画の技術や予算が心配になった。
演技と役者で目を引いたのは、まずは橋本環奈の恐怖顔だった。
やや表現力が伴っていないところがあって、顔芸と紙一重だったが、硬直するほどの恐怖とその手前の恐怖の差が表現されていて良かった。
霊能者の師弟コンビも良かった。特に弟子役の人がかっこ良く、死に際の見せ場もアクション要素があって良かった。
重岡大毅もホラーヒロインの相手役(顔が良く、正義漢で、行動力があり、しかし頼りにならない)を完璧にこなしていた。
エンドロールの主題歌もb少し不気味な感じがエンドロールにあっていた。
動悸度はドキドキを伴う恐怖感。
基本的な『あっち見て、振り返って、バァ』の演出が多かったが、さすがのテクニックで、ちゃんと全部ビビらされた。
吊り橋効果でデート映画にもってこいかもしれないと、一人思った。
(余談だが、客は本当に僕一人だった。その意味でもデートに使えるかも?)
※ネタバレを含むアラ
美雪の能力が息子に引き継がれて、黒幕は実は息子で、という流れでは、倉沢(橋本環奈)が恨まれる要素が無いのではないかと思った。息子に引き継がれたことで、力が強まったということにしたかったようだが、息子が倉沢を恨むきっかけが皆無だったので、あくまで黒幕は美雪にするか、倉沢が美雪の死に関わっているかした方が良かったと思う。
美雪に倉沢が立ち向かうシーンも尻すぼみになった感じがした。生者の力強さが見れた方が良かったのではないか。