この度、『歌舞伎―研究と批評―』52号が刊行されました。
特集は「三代目歌右衛門と三代目三津五郎」、ともに、文化文政期の歌舞伎界に大きく貢献した役者です。
中村歌右衛門の名は、現代では東京の女形の名として有名ですが、初代は上方の実悪役者で、その実子の三代目があらゆる役柄を兼ねる役者として大成し、数度の江戸下りでも成功を納めたことで後世に残る大名跡となりました。一方の坂東三津五郎は江戸っ子に絶大な人気を誇った立役で、三代目は特に所作事(舞踊)に優れ、踊りの中で沢山の役を変わって見せる変化舞踊を得意としており、江戸下りの歌右衛門と所作事の腕を競い合い、歌舞伎界を大いに盛り上げました。
この二人の名優がどのように受け入れられ、どのように競いあったか、そしてどのようにして後継者を育てようとしていたのかを、諸氏の研究の成果から詳細に知ることができます。
研究は二点、季評は平成25年上半期です。依然として刊行の遅れが続いておりますが、漸く新開場の歌舞伎座の公演まで辿り着くことができました。
特集は「三代目歌右衛門と三代目三津五郎」、ともに、文化文政期の歌舞伎界に大きく貢献した役者です。
中村歌右衛門の名は、現代では東京の女形の名として有名ですが、初代は上方の実悪役者で、その実子の三代目があらゆる役柄を兼ねる役者として大成し、数度の江戸下りでも成功を納めたことで後世に残る大名跡となりました。一方の坂東三津五郎は江戸っ子に絶大な人気を誇った立役で、三代目は特に所作事(舞踊)に優れ、踊りの中で沢山の役を変わって見せる変化舞踊を得意としており、江戸下りの歌右衛門と所作事の腕を競い合い、歌舞伎界を大いに盛り上げました。
この二人の名優がどのように受け入れられ、どのように競いあったか、そしてどのようにして後継者を育てようとしていたのかを、諸氏の研究の成果から詳細に知ることができます。
研究は二点、季評は平成25年上半期です。依然として刊行の遅れが続いておりますが、漸く新開場の歌舞伎座の公演まで辿り着くことができました。
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