会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

アナリスト受難の時代へ?(大和総研より)

アナリスト受難の時代へ?
決算短信大幅簡素化、FDルールの導入?


金融庁が推進しようとしている開示簡素化などについてアナリストの立場から解説した記事。金融審議会のディスクロージャーWGでの議論を取り上げています。

決算短信簡素化について。

「決算発表時においてサマリー情報のみを開示し、財務諸表やセグメント情報など、決算の分析に必須と思われるような情報は開示されないということも考えられる。筆者がアナリストにヒアリングをした限りでは、そのような開示は最も望ましくない開示ということである。 」

「筆者がアナリストにヒアリングしたところ、四半期に関しては決算短信の内容は十分に簡素化されておりこれ以上の簡素化は望まない、仮にこれ以上簡素化するのであれば、第 1 四半期、第 3 四半期を簡素化する代わりに、第 2 四半期については、中間決算的に位置付けて、年度決算に近いレベルまで開示を充実してほしいなどの意見もあった。 」

「決算短信の簡素化に関しては、取引所が提案した形となっていることもあり、現時点では、実施される可能性が高い。WG はもともと学識者、弁護士、証券界・銀行界・経済界(発行者)・消費者団体の代表などが中心で、財務諸表利用者の代表は、孤軍奮闘していたが、非常に厳しい状況である。 」

ASBJにおける会計基準・指針の検討も含めて、日本の開示ルールの検討は、結局、作成者の意見が通るということが多いように思われます。(カネを出している者が強いということでしょうか)

会計士の立場からすると、監査時間を十分にとることができるようにすべきということだけでしょう。

このほか、フェア・ディスクロージャー・ルールについてもふれています。

当サイトの関連記事(フェア・ディスクロージャー・ルールについて)
その2(決算短信簡素化について)
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