偶発債務についての一般向けの解説記事。
「台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業によるシャープの買収交渉で、大詰めにきて注目を集めたのが「偶発債務」だ。将来何らかの事態が発生した場合に負わなければならない債務を指す。」
気になった部分。
「Q 引当金とはどう違うのか。
A 支払いが必要になる発生の可能性が高く、かつ金額を合理的に見積もりできる場合は引当金として費用を計上する。発生可能性の目安は日本の会計基準が8割程度、米国会計基準はそれと同等かやや低く、国際会計基準(IFRS)は5割以上とされる。」
目安としても「8割程度」という数字は初耳です。会計基準の正式の規定としては、企業会計原則注解しかありません。
IFRSについては...
テクニカル・サマリーIAS 第 37 号 引当金、偶発負債及び偶発資産 (日本公認会計士協会)(PDFファイル)
「引当金は、次の場合に認識されなければならない。
(a) 企業が過去の事象の結果として現在の債務(法的又は推定的)を有しており、
(b) 当該債務を決済するために経済的便益をもつ資源の流出が必要となる可能性が高く、
(c) 当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合
これらの条件が満たされない場合には、引当金を認識してはならない。
稀に、現在の債務があるかどうかが明確でない場合がある。このような場合、利用可能なすべての証拠を考慮した上で、もし、報告期間の末日において現在の債務が存在している可能性の方が存在しない可能性よりも高ければ、過去の事象が現在の債務を発生させているものとみなされる。」
シャープの偶発債務については、どうやら大ごとにならずにすんだようです。
シャープ 鴻海傘下入り あすにも契約(東京新聞)
「シャープは二月二十五日の取締役会で鴻海の支援受け入れを決めた。しかし、鴻海側が二十四日にシャープから受け取った財務文書を精査する必要があるとして、契約締結を先延ばしにしていた。
文書は、将来負債になる可能性のある「偶発債務」が百項目程度書かれたリストだ。鴻海側は日本にチームを派遣し、二月末から精査を本格化させた。液晶の亀山工場(三重県亀山市)や家電の八尾工場(大阪府八尾市)などを訪れ、リストの一つ一つについてシャープ側から説明を受けた。郭会長は来日してシャープと共同出資する堺市の工場から指示を出していたという。
その結果、損失につながる可能性がある偶発債務を数百億円まで絞り込んだ。」
数百億円でも、並みの会社なら大問題です。直近の決算以降に生じた事象によるものであれば、よいのですが。
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