IASBが、年金会計の改正に関する草案を公表したという記事。
「年金制度変更や運用悪化などに伴って発生した積み立ての過不足を、発生年度の貸借対照表に直接反映させる。」
「現在の基準では、年金の積み立て不足の変動を一定期間に分割して損益計上できるが、これを損益計算書を通さずに貸借対照表の自己資本の部分にある「その他包括利益」と呼ばれる項目の増減に反映させるよう改める。」
IASB proposes improvements to defined benefit pensions accounting(IASBのプレスリリース)
The amendments would address deficiencies in IAS 19 by requiring entities:
・to account immediately for all estimated changes in the cost of providing these benefits and all changes in the value of plan assets (often referred to as removal of the ‘corridor’ method)(「回廊」方式の廃止);
・to use a new presentation approach that would clearly distinguish between different components of the cost of these benefits(年金に関する費用を構成する様々な要素を明確に区分して表示する。); and
・to disclose clearer information about the risks arising from defined benefit plans.(確定給付制度から生ずるリスクに関する情報をより明確に開示する。)
Snapshot:Defined Benefit Plans: proposed amendments to IAS 19(PDFファイル)
当サイトの関連記事(今年3月の退職給付会計基準改正案公表について)
日本の改正案と似ていますが、費用をどこに表示するかという点で違うのでしょう。IASBの案では、Service cost(勤務費用)は損益(人件費)、Net interest income (expense)(利息収益・費用)も損益(ただし財務損益)、Remeasurement(再測定)はその他の包括利益に計上するようです。日本の基準案では、いったんその他の包括利益にもっていっても、最終的にはリサイクルして損益に戻す処理です。
IASB member defends pension plans(Accountancy Ageより)
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