IFRS採用企業の売上高上位50社について、のれんの自己資本に対する比率の高い順に並べたランキングの記事です。
IASBがのれん償却の再導入を検討するという日経の報道を受けた企画のようです。
「IFRSの採用理由には、国際的な事業展開や資金調達のためという面もあるが、M&A(合併・買収)を重ねる企業にとっては、買収した会社ののれんを定期的に償却しない点も誘因の一つである。費用計上しない分、会計上の利益が膨らむからだ。現時点で、IFRS採用企業は採用予定会社を含めて193社に上る。
のれんを定期償却しない分、買収先の会社の業績が悪化したときに、減損で一度に多額の損失を計上することになる。これは会社の内情に疎い一般の投資家にとってはデメリットといえる。そこで、IFRSを策定するIASBがのれんの償却を検討することになったのである。
償却するとなれば、M&Aで多額ののれんを計上している企業にとっては会計上大きな影響が出る。」
「のれんの償却は、キャッシュフローに影響を与えない。とはいえ、会計上の利益の減少、自己資本の棄損は、IFRS採用企業にとって無視できるものではないだろう。」
トップは、ソフトバンクグループで、「20年で償却した場合に営業利益は2000億円強減少する計算となる」そうです。たしかに大きな影響ですが、償却する前の利益も大きい(約1兆3千億円)ので、大打撃というほどでもありません。もちろん、一気に減損になるとたいへんですが、償却するしないには、あまり関係ありません(償却済み金額だけ減損損失が減る影響のみ)。
最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事