消費者向け無担保融資のうち、グレーゾーン金利帯での貸付残高が11兆4095億円で73・2%を占めているという記事。
このデータから、貸金業者が返還する金利を計算してみます。
「金利帯別の貸し付け内訳を見ると、件数ベースでは「26%超28%以下」の金利帯が最も多く32・5%を占め、次いで「24%超26%以下」が19・2%、出資法の上限金利ぎりぎりである「28%超29・2%以下」も15・3%に上った。」ということから、最も多い金利帯の中間をとって27%で貸していたと仮定すると、超過金利は7%(=27%-20%)、年間の超過金利は11兆円×7%=7700億円となります。
この中には、任意に超過金利が支払われた分もあるはずですから、それが全体の半分として、返すべき金利は残り半分の3850億円、まだ時効にかからない過去10年分の累計が、3兆8500億円(=3850億円×10年)となります。
このうち、さらに半分が返還請求されるとして、1兆9000億円ですから、大手だけで1兆円といわれる利息返還引当金の金額とだいたい見合っています。
つまり、各社の引当金の金額はそれほど驚くような数字ではないということになります。(もちろん、どこかの調査機関がもっと緻密な予想をしていると思いますが・・・)
(追記)
滝井元最高裁判事:空前の利益…高利で自殺者、疑問に
貸金業者の高金利受領を厳しく制限する意見を述べ、10月末に定年退官した最高裁元判事へのインタビュー記事です。
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