米紙報道、巨額損失で税控除
米大統領候補のトランプ氏が連邦所得税を支払っていなかった可能性があるという記事。
「米共和党の大統領候補、不動産王ドナルド・トランプ氏(70)が最大18年間にわたり連邦所得税を支払っていなかった可能性があることが1日わかった。1995年にホテルなどの事業破綻で約9億1600万ドル(約930億円)の巨額損失を申告し、毎年5千万ドル以上の税額控除を受けていたとみられる。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が報じた。
トランプ氏は大統領候補が通常公開する確定申告書の提出を「当局の監査中だ」として拒んできた。所得税の不払いは合法的とみられるが、有権者の反発を恐れた可能性がある。」
「同紙に9月、トランプ氏の確定申告書のコピーが郵送されてきたという。トランプ氏の申告書作成を担当していた当時の会計士(80)は同紙の取材に対し、書類は本物だと認めた。巨額損失はニューヨークのホテルやニュージャージー州のカジノ、航空会社の事業失敗などが原因とみられる。」
1995年の損失を最近まで繰り越せるというのは、日本とだいぶ制度が違うようです。また、巨額損失を出した事業はたぶん法人としてやっていたのだと思いますが、法人の損失が、トランプ氏個人の所得税に影響するというのもよく分からないところです。
いずれにしても、合法的なら最初から有権者にそのように説明しておけばよかったのでしょう。過去に大きな損失を出し、まだその損失をカバーできるだけの所得がないということが明らかになって、ビジネスの成功者というイメージを崩すことを恐れたのかもしれません。
トランプ氏、巨額損失で20年近く連邦所得税免除か 米紙(CNN)
「ニューヨーク・タイムズによれば、トランプ氏は95年に9億1600万ドル(約928億円)の損失を計上した。この申告を受けた税控除により、同年から18年間の課税所得が帳消しになった計算とされる。
同紙が入手したのは、トランプ氏が95年にニューヨーク州居住者として、またニュージャージー、コネティカット両州で非居住者として提出した納税申告書の計3ページ分。先月、ニューヨーク市内から記者あてに郵送された。封筒に書かれた差出人の住所は、トランプ氏が同市マンハッタンに所有する高層ビル「トランプタワー」だったという。この文書が本物かどうかについて、CNN独自の確認は取れていない。」
「過去に巨額の損失を出したという話が、「経営者として事業を成功させた経験を基に米国を繁栄に導くリーダー」という同氏のイメージを傷付けることもあり得るだろう。」
トランプ氏、18年間にわたり連邦所得税を免れていた可能性=米紙(ロイター)
「トランプ氏のアドバイザーは2日、同氏が損失計上を決定して納税額を圧縮しようとしたことは、優れたビジネス感覚の持ち主であり、「天才」であることを示していると擁護した。」
こんなことをいったら、ますます票が減りそうですが...
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