マレーシアの政府系ファンド「1MDB」に関係する複数の国有企業から総額40億ドルが不正に流用された可能性があるという記事。スイスの検察当局が発表したものです。
「1MDBに関連する銀行口座がスイスにあることから、スイス検察が口座を凍結し、昨年8月から資金洗浄などの疑いで捜査を続けていた。検察の発表によると、1MDBの元職員2人を含む複数の人物が捜査の対象になっている。ナジブ首相も含まれているかは明らかにしていない。
2009年から13年にかけての1MDB周辺の取引のうち4件を捜査中。これまでにマレーシア政府の元職員、アラブ首長国連邦(UAE)の現職や元職員らが保有するスイスの銀行口座に1MDB絡みの不透明な資金が送金された事実を突き止めたという。
スイス検察は29日の発表文で「マレーシアの国有企業から資金が不正に流用されたことを示す重大な兆候をつかんだ」と指摘。「複雑な金融の仕組みを利用して(不正行為が)組織的に実行された」としている。」
このファンドに関しては、監査人(ビッグ4事務所)が何回も交代するなど、監査の面でも、あやしい兆候があったようです。
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「1MDBは、マレーシア政府100%出資の政府系投資会社として、2009年にナジブ・ラザク首相の肝いりで設立された。しかし昨年、110億ドル超の巨大債務が発覚し、また首相個人口座への不正送金疑惑が持ち上がり、一大政治スキャンダルとしてマレーシア政界を揺るがしていた。」
Swiss wreck efforts by Malaysia to contain 1MDB scandal(FT)
John Pang, a senior fellow at the S. Rajaratnam School of International Studies in Singapore, said the Swiss statement undermined Mr Apandi’s claim that the funds paid into Mr Najib’s account were a donation from the Saudi royal family. “This makes it very difficult for the attorney-general to simply close off the investigation,” Mr Pang said. “It makes the attorney-general’s statement difficult to credit.”
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