デロイトの北京事務所「3カ月業務停止」の痛恨 華融資産の会計監査めぐり、中国財政省が処罰
以前取り上げた中国のデロイトに対する中国当局の処分に関する現地メディア記事の日本語版。
記事によれば、中国華融資産管理(華融資産)という会社の監査人だったデロイト トウシュ トーマツの中国法人(デロイト中国)に対し、監査に問題があったとして、一時業務停止などの厳しい処分が科せられたそうです。
この会社は「中国の国有不良債権受け皿会社」で、「2021年に約1000億元(約1兆9250億円)の巨額損失が露呈」したそうです。
処分理由は...
「「調査の結果、華融資産では2014年から2019年にかけて(組織の)内部統制とリスク管理が有効に機能せず、財務情報が実態と乖離するなどの深刻な問題が生じていた。そんななか、デロイト中国は華融資産の事業実態への注目を怠り、実際の資産状況の把握に至らず、十分かつ適切な証拠を得ないまま会計監査を実施し、その対応には重大な欠陥があった」
財政省は3月17日にウェブサイトで開示した行政処分の通知書のなかで、デロイト中国の監査姿勢を厳しく批判した。」
会社よりもデロイトに対する処分の方が厳しいものだったようです。
「デロイト中国に対しては(上海の)本部に対する警告処分に加えて、(華融資産の会計監査を担当した)北京事務所の3カ月間の業務停止、(華融資産の会計監査に関わる)北京事務所の違法所得の没収、さらに総額2億1190万4400元(約41億円)の罰金支払いを命じた。」