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THE WHY HOW DO COMPANY株式会社における有価証券報告書等の虚偽記載に係る課徴金納付命令及び訂正報告書等の提出命令勧告について(金融庁)

THE WHY HOW DO COMPANY株式会社における有価証券報告書等の虚偽記載に係る課徴金納付命令及び訂正報告書等の提出命令勧告について

金融庁の証券取引等監視委員会は、THE WHY HOW DO COMPANY(東証スタンダード)における金融商品取引法に基づく開示規制の違反について検査した結果、法令違反の事実が認められたとして、 ①課徴金納付命令と② 訂正報告書等の提出命令を発出するよう、2024年6月25日付で勧告しました。

重要な虚偽記載のある2019年8月期有報と同第3四半期四半期報告書を提出したとされています。

また、重要な虚偽記載がある2019年8月期有報を組込情報とする有価証券届出書を提出し、当該有価証券届出書に基づく募集により、800,000株の株式及び37,000個の新株予約権証券を862,858,000円(当該新株予約権の行使に際して払い込むべき金額を含む)で取得させたとされています。

ソフトウェア仮勘定の過大計上に伴う売上原価の過少計上の不適正な会計処理を行った」とのことです。

影響額は、2019年8月期有報では、「営業利益が▲173,759千円であるところを▲103,062千円と記載」、「親会社株主に帰属する当期純利益が▲348,873千円であるところを▲278,176千円と記載」です。

勧告された課徴金の金額は、4482万円です。

課徴金だけでなく、訂正報告書の提出命令(の勧告)まで出るというのは珍しいケースでしょう。会社側は、訂正していないということになります。つまり、虚偽記載だとは考えておらず、訂正不要という見解なのでしょう。

虚偽記載だと監視委が主張している会計処理は...

「将来の収益獲得」が確実か不確実か、そんなにはっきり白黒つけられるものなのでしょうか。

会社のプレスリリース(2024年6月25日付)。問題のソフトウェアは、2020年8月期に全額損失計上しているそうです(したがって、比較情報も含めて当期の財務諸表やその監査には影響なし?)。

証券取引等監視委員会による課徴金納付命令及び訂正報告書の提出命令の勧告についてのお知らせ(PDFファイル)

「当社は、2023年10月16日付「2023年8月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」にて公表いたしましたとおり、証券取引等監視委員会より金融商品取引法に基づく開示検査を受けておりました。当社としては、特別調査委員会を設置し、当社の開示に関して訂正報告書を提出すべき明らかな事項は認められない旨の最終報告書を受領しておりました。また、証券取引等監視委員会の調査についても真摯に協力してまいりました。

本日15時30分、証券取引等監視委員会から内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、約5年前の当社の2019年8月期仮想通貨取引所関係のソフトウエア仮勘定の資産計上に関し、下記のとおり訂正報告書の提出命令及び44百万円の課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った旨の公表がなされましたので、お知らせいたします。

当該勧告については、当社としては見解の相違と考えており、証券取引等監視委員会に対する説明をご理解頂けなかったことは残念に思います。なお、当社は、既に当該仮想通貨取引所関係のソフトウエアを2020年8月期に全額損失計上しております。また、課徴金納付額の金額の点からは、当社の財務状況に、債務超過になる等の重要な影響はないと判断しています。」

当社としては、金融庁からの通知内容をよく検討し、不服申立の可能性も含めて慎重に判断し、適切に対応して参ります。」

金融庁のいうことに常に従う必要はないでしょう。訂正せよという命令に承服できないのであれば、戦えばよいでしょう。金融庁が、会社の言い分を「ご理解」することは期待できませんが、訴訟まで行けば、金融庁の考え方、裁判所の判断などが明確になり、一般の会計関係者にも参考になるでしょう。

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