病院の医薬品不正に持ち出し…有罪判決の元薬局長らに1億8800万円超の損害賠償請求 高松地裁
KKR高松病院から医薬品を不正に持ち出して売却していた元薬局長らに対して、国家公務員共済組合連合会が約1億8800万円の損害賠償を求める訴えを起こしたという記事。刑事裁判ではすでに有罪となっているそうです。
「訴状によると2人は、2016年12月ごろから2022年11月ごろにかけて勤務していたKKR高松病院から医薬品を何度も不正に持ち出しました。
持ち出した医薬品は東京の個人に14回、大阪の医薬品販売会社に57回売却したということです。
被害額は3億円を超えていて、国家公務員共済組合連合会は弁済された額を差し引いた分などを損害賠償として請求しました。」
元薬局長らを賠償提訴(読売)
「病院側は「元薬局長が元主任に指示し、医薬品を長期間、継続して不正に持ち出させていた」と主張。医薬品の仕入れ額から病院の損害額を約3億200万円と算出し、元薬局長や元主任らが既に弁償した約1億3000万円を除いた分などを請求額とした。」
こちらは有罪判決が出たときの記事。
医薬品を不正に持ち出し売却 元薬局長らに有罪判決 高松地裁(NHK)
「23日の判決で高松地方裁判所の深野英一裁判長は「医薬品の発注や管理体制に精通した立場を悪用し、余分に発注して発覚を防ぐ工作をするなど、巧妙かつ悪質な犯行である。××被告に指示して医薬品を持ち出させより多く金を得ており、犯行を主導したといえる」などと指摘しました。」
モノの横領はカネの横領よりも、多額な例は比較的少ないと思われますが、医薬品のようにあまりかさばらないで高価なものは厳重な管理が必要なのでしょう(危険な医薬品もあるでしょうから安全上の管理も必要)。
インフレ気味でモノの値段が上がってくる(従業員の給料はあまり上がらない)と、さほど高価な品物でなくても、モノの横領が増えてくるのかも。