会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

公開草案が出ない! 大義失った日本版IFRS(ダイヤモンド・オンラインより)

公開草案が出ない!
大義失った日本版IFRS


金融庁がASBJに作らせている日本版IFRSを取り上げた記事。

金融庁は、思惑が外れてしまって、困惑しているのだそうです。

「もはや、何のために日本版IFRSを作成しているのか分からない状況だ。

 当初の思惑が外れた金融庁は今、日本版IFRSを世に問う大義名分に困っている。「作成しても使用する企業は少ないと思っている」(金融庁関係者)と弱腰の姿勢だ。

 国際的な発言力を高めるために作成している日本版IFRSだが、財団ににらまれる、使う企業が少ないでは、逆に発言力が弱まりかねない。「そんなものを作ったら世界からばかにされる。公開草案を出すべきではない」(塩崎恭久・衆議院議員)と、作成すること自体に批判の声も上がっている。」

ASBJは政治からも独立しているべきなので、自民党の偉そうな議員が何か言ったからといって、それに従う必要はまったくありません。しかし、誰も使わないものを無理に基準に仕立て上げる必要もないでしょう。

なお、ダイヤモンドの記事の中で「反対派の意見をくみ過ぎた日本版IFRSの内容は、IFRSとは懸け離れている」という部分は間違いでしょう。正式版IFRSとほとんど変わらず、実務的な負担も軽減されていないという点が、使う企業がないだろうという予測の理由になっています。
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