大義失った日本版IFRS
金融庁がASBJに作らせている日本版IFRSを取り上げた記事。
金融庁は、思惑が外れてしまって、困惑しているのだそうです。
「もはや、何のために日本版IFRSを作成しているのか分からない状況だ。
当初の思惑が外れた金融庁は今、日本版IFRSを世に問う大義名分に困っている。「作成しても使用する企業は少ないと思っている」(金融庁関係者)と弱腰の姿勢だ。
国際的な発言力を高めるために作成している日本版IFRSだが、財団ににらまれる、使う企業が少ないでは、逆に発言力が弱まりかねない。「そんなものを作ったら世界からばかにされる。公開草案を出すべきではない」(塩崎恭久・衆議院議員)と、作成すること自体に批判の声も上がっている。」
ASBJは政治からも独立しているべきなので、自民党の偉そうな議員が何か言ったからといって、それに従う必要はまったくありません。しかし、誰も使わないものを無理に基準に仕立て上げる必要もないでしょう。
なお、ダイヤモンドの記事の中で「反対派の意見をくみ過ぎた日本版IFRSの内容は、IFRSとは懸け離れている」という部分は間違いでしょう。正式版IFRSとほとんど変わらず、実務的な負担も軽減されていないという点が、使う企業がないだろうという予測の理由になっています。
最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る
ユニチカ、祖業の繊維から撤退 「存続へ最後のチャンス」―官民ファンドが再生支援決定(時事より)
2025年は「倒産ドミノ」勃発!?船井電機破産で高まる危機感、企業を襲う物価・人件費・金利高(週刊ダイヤモンドより)
「DMMビットコイン」廃業へ 5月に482億円相当が不正流出 口座などはSBI VCトレードに移管(ITmediaより)
倒産・注目企業情報(株)BALM(旧:ビッグモーター)(東京商工リサーチより)
登記上の本社同一地の最多は4,535社 代表ひとりが兼任する企業の最多は628社(東京商工リサーチより)
特別損失の計上に伴う数値変更見込みに関するお知らせ(監査法人から貸倒引当金の増額につき再協議の申し入れ)(横浜冷凍)
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事