会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

菅官邸、三國谷預金保険機構理事長の再任を拒否(Yahooより)

菅官邸、三國谷預金保険機構理事長の再任を拒否

預金保険機構理事長の再任を首相官邸が拒否したという記事。

「菅首相が率いる首相官邸が今年2月末で任期の来る三國谷勝範(69、写真下)預金保険機構理事長の再任を拒否、後任選びが難航している。表向きは高齢などを理由に預金保険機構の監督官庁である金融庁の打診を拒否した模様。だが、金融行政をめぐって、金融庁と菅官邸の間で行き違いがあったとされ、今回の人事拒否は金融庁への圧力を人事の形で示したものとの見方もある。」

「官房長官時代の菅氏は、財務省、金融庁の人事には麻生副総理・財務相兼金融担当相への遠慮から一切介入することはなかったとされる。預金保険機構理事長の人事はいわば、麻生大臣の所管分野。「ノー」は、良好とはいえない麻生氏との関係も影響しているとの見方もでている。」

首相は、ウイルスをコントロールするのは失敗続きでも、人事で官僚を従わせるのは得意なのでしょう。

昨年9月のインタビューを読むと、三國谷氏はやる気があったようです。

日本振興銀の破綻処理、相当な緊張感 預保の三国谷理事長(時事)

「預金保険機構の三国谷勝範理事長はインタビューに応じ、金融庁長官として指揮を執った2010年の日本振興銀行の破綻処理について「相当な緊張感を伴い、情報管理も必要で細心の注意を払った」と振り返った。」

「現在は、コンビニエンスストアの現金自動預払機(ATM)やインターネット取引が普及し、銀行の預金流出は10年前と比べ、目立たず、急速に進む恐れがある。三国谷氏は「銀行経営が変わっているときに預保の実務が変わらないはずがない」と述べ、IT化の進展などを念頭に緊急時の預金保護の在り方を検討する考えを示した。」

Yahoo記事では、「後任選びが難航」とありますが、決まったようです。

預金保険機構理事長に三井氏 元金融庁局長、政府が提示(日経)

「政府は21日、預金保険機構理事長に元金融庁企画市場局長で東大大学院特任教授の三井秀範氏(61)を起用する人事案を国会に提示した。」

「三井氏は金融庁で市場課長や企業開示課長などを務め、リーマン危機後の預金保険法改正にもかかわった。上場企業に1億円以上の報酬を受け取る役員の開示を義務づける制度づくりも課長として担当した。」

「10年の日本振興銀行を最後に金融機関の破綻はなく、金融機関から徴収している預金保険料を積み上げた準備金は目標の5兆円に迫っている。」

この5兆円を、利権になるような新型コロナ対策に使うということなのでしょうか。

金融庁からの天下りといえば、預金保険機構理事長のような立派なポストではありませんが、デロイトトーマツに天下っている人がいるようです。

監査の再定義に関する佐々木上級顧問による有識者インタビュー(デロイトトーマツ)

「【聞き手】佐々木清隆:デロイト トーマツ グループ 上級顧問
大蔵省(現財務省)入省後、OECD, IMF職員、金融庁・証券取引等監視委員会事務局長、公認会計士・監査審査会事務局長、総合政策局長として内外金融行政全般に広い経験を有する。」

金融庁と監査法人の癒着なのでは?
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