海外の機関投資家らの連合が、LIXILグループに対して会長兼CEOらの退任を求めて、臨時株主総会開催を要求したという記事。
「機関投資家らは2018年秋に瀬戸欣哉社長がCEOを退任し、潮田氏が後任に就いた人事に対し、企業統治に問題があると主張している。
LIXILが2月に発表した検証結果によると、瀬戸氏に辞任の意思がなかったにもかかわらず、潮田氏が「辞任する意思を持っているかのような発言をして指名委員会を招集し人事案を決めた」などと指摘。瀬戸氏には「(瀬戸氏を退任させる人事案は)指名委員会の総意であり、覆すのは困難」などと伝えた。潮田氏の言動が誤解を与えたと認めている。
今回、この連合に、LIXILグループの旧INAX創業家の伊奈啓一郎取締役も加わった。伊奈氏は「会社のガバナンスをより正しい方向に向かわせたいとの機関投資家の考えを伺い、賛同することにした」と声明を出した。伊奈氏は昨年10月の取締役会で瀬戸社長がCEOを退任する人事案などに反対していた。」
決算見込み数値も気になります。こんなにうまく赤字寸前の数字に着地するものなのか...。
「LIXILグループの19年3月期の連結純利益は15億円と前期と比べ97%減る見通しだ。トップ人事を巡る経営の迷走が続けば、業績低迷が長期化する可能性もある。」
機関投資家側の担当者へのインタビュー記事。
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「潮田はノー」、リクシルに投資家が解任要求 臨時株主総会でガバナンスをただせるか(東洋経済)
「高野氏:リクシルのCEOが瀬戸氏から潮田氏に交代する中で、いつくかガバナンスの問題があった。指名委員会のメンバーである潮田氏が自分自身を執行役に指名した。山梨氏は指名委員の委員長。これは見たこともないし聞いたこともないような違反だ。」
「その後、2月25日に外部弁護士による経緯や手続きの検証結果が出た。内容は18ページあるものをリクシルが個人情報と会社の機密を除いて8ページに縮めたものだ。この内容が事実だとすると、潮田氏が二枚舌で、誤解、ミスリードした形だ。
3月7日の機関投資家向け説明会でも、社外取締役の川口勉氏は、瀬戸氏の経営手法に疑問があったと繰り返した。だが、報告書に(深刻な意見対立があったと記載はあるが)それについては書かれていない。
本当に瀬戸氏の経営手腕に問題があるのならば、非常に重要なことなので、会社の公的なところで話しあってもらわないと困る。そうでなければ飲み屋で言うのと同じだ。
そもそもCEO交代の経緯を聞いているのに、機密情報や個人情報が18ページ中10ページもあるのか疑問がある。説明会では「本当に公平な第3者を入れて、黒塗りにするなりして全文を公開してくれ」「株主の代表である社外取締役がちゃんと対応して欲しい」と要望があがったが、川口氏は「承りました」と言った後、何もない。」
「小松氏:...
私は20年以上アナリストをやっているが、中間決算の説明会で突然CEOの交代を発表、しかも中期経営計画の最初の半年での交代というのは記憶がない。
これ自体はいきなり起こった「事故」のようなもの。だがその後、事情を説明をして欲しいと、社外取締役に書簡を送ったが回答はなく、面談への回答もない。3月の(社外取締役の)川口氏の説明会が会社の回答かもしれないが、その説明も十分でなかった。」
「――通常は社内取締役を牽制するのは社外取締役の役割だ。
高野氏:これまでも社外取締役の対応をお願いしてきたが、アクションはない。せいぜいが、3月の説明会に出てきて、言い訳のような説明をしていただけ。残念だった。
本来ならば株主の立場を代表するはずなのにどこを見ているのか。われわれの提案を受けて、社外取締役の本来あるべき姿、果たすべきことを考えてもらいたい。」
社外取締役(会計士の人です)も厳しく責められているようです。
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