会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

支払い遅い 日本興亜に改善命令 「経営陣歴代に責任」

支払い遅い 日本興亜に改善命令 「経営陣歴代に責任」

金融庁が、日本興亜損害保険に対し、保険業法に基づく業務改善命令を出したという記事。「保険金を適切に早く支払う態勢ができていない」という理由からです。

「日本興亜の職員らから「意図的に保険金の支払いを遅らせている」といった情報提供があり、金融庁が6月に実態報告を命じていた。1月時点で08年度中に保険金を支払えるはずだった自動車保険の大口支払い案件141件について調べたところ、不適切な対応で支払いが遅れたものが42件、総額7億1500万円あった。」

日本興亜損害保険株式会社に対する行政処分について

朝日の記事にもあるように、「検証を行った事案の中で、正味収支残高目標の達成のために意図的に保険金支払を遅延させた事例は確認されなかった」そうです。

ただし、業務運営態勢及び経営管理態勢について指摘がなされています。

(1)支払相手方の対応待ちの状況における当社の対応(督促等)のルールが不明確。

(2)支払手続の標準所要日数の基準が未設定である等、手続遅延に対する認識が希薄。

(3)支払のために必要な調査やそのタイミングをまとめたマニュアルの不存在。

(4)保険金支払管理者が長期未払事案を適切に把握・是正する等の管理態勢の未構築

(5)上述のように、迅速な保険金支払に向けた業務運営態勢を現在に至るまでの当社経営陣が適切に構築してこなかった、経営管理態勢上の問題。

元役員からの告発を無視するわけにもいかず、かといって、新旧経営陣の争いにも巻き込まれたくないという姿勢の表れでしょうか。

弊社に対する行政処分について(PDFファイル)

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