日本公認会計士協会は、倫理規則実務ガイダンス第3号「監査人の独立性チェックリスト(実務ガイダンス)」を、2023年3月16日付で公表しました。
従来の倫理委員会研究報告第1号「監査人の独立性チェックリスト」を改正したものです。
主な改正内容は以下のとおりです(協会プレスリリースより要約)。
1.法令編
2022年の公認会計士法改正及びそれに伴う施行令、施行規則等の改正を踏まえたチェック項目の見直し
2.倫理規則編
2022年7月25日の倫理規則の改正を踏まえた全面的な見直し
- 対応する改正倫理規則のセクションを明記、その順番に並び替え
- 「阻害要因の重要性」の列を「セーフガードの適用不可」列に改め、当欄に「●」印が記載されている項目が「該当あり」となる場合、倫理規則の要求事項に反していると考えられるという観点から、各規定における「●」印の有無についても見直し
- 「対象」列を新設し、各チェック項目が、監査業務の依頼人が「全ての監査業務の依頼人」、「社会的影響度の高い事業体である監査業務の依頼人」又は「社会的影響度の高い事業体ではない監査業務の依頼人」のいずれに該当する場合のチェック項目であるのかを明示
- 改正倫理規則のパート3及びパート4を対象とする以下の見直し(セクション800を除く)
・各セクションの「はじめに」に該当する規定をチェック項目に含め、倫理規則の適用指針と併せて確認した上で、概念的枠組みの適用を行う必要がある旨を注意喚起
・改正倫理規則のパート3の規定について、改正前のチェックリストに掲載されているチェック項目に関する要求事項を中心にチェック項目を設けた。
・改正倫理規則のパート4の規定について、全ての要求事項及び阻害要因の生じる状況を具体的に説明した適用指針を、チェック項目として設けた(R410.33項を除く)。
併せて、倫理規則実務ガイダンス第4号「監査法人監査における監査人の独立性チェックリスト(実務ガイダンス)」も公表しています(2023年3月16日付)。こちらは、倫理委員会研究報告第2号「監査法人監査における監査人の独立性チェックリスト」の改正です。
いずれについても、改正法令及び改正倫理規則の各規定の適用日を確認の上、利用することを求めています。