700億円集めた天才トレーダー「かけるん」の投資集団「エクシア合同」が訴訟頻発で大ピンチ
(文春オンラインで投資詐欺ではないかと報じられた)「エクシア合同会社」という投資集団を取り上げた記事。
「投資集団の名は「エクシア合同会社」──同社ホームページによれば、累計投資家数は1万1974名で累計出資金額は723億円である。投資ではなく出資となっているのは、顧客である投資家がエクシア合同の社員権を購入する形態となっているためだ。だから配当は社員権持分に応じて行われ、退社時に「持分払戻額」を受け取ることになる。」
合同会社の「社員権販売」という点が特徴で、急成長してきたのですが...
「その華麗さに今年3月以降、影が差し始めた。5月からは投資家の払戻請求に応じないことが多くなり、訴訟が相次いでいる。また証券監視委は、「合同会社の社員権取得に対する出資と称して、不適切な投資勧誘が行われている」として、6月21日、金融庁設置法第21条に基づく建議を行った。それを受けて内閣府令は改正され、10月3日から業務執行社員以外の従業員が社員権の募集を行う際には、金融商品取引業の登録が必要になった。エクシア合同のビジネスモデルは封じられたわけである。」
訴訟も起きているそうです。
「追い打ちをかけるように、10月26日にエクシア被害対策弁護団のホームページが立ち上がり、広く情報が開示され、依頼受付が行われている。既に、第一次提訴(原告32名、被告エクシア合同)、第二次提訴(原告22名、被告エクシア合同)が行われ、第三次募集に入っている。」
原告訴訟代理人となっている弁護士のコメントによると、「設立以来、どうやって収益を上げているかがわからない」のだそうです。
また、エクシア被害対策弁護団の弁護士によると、原告らは、会社法に基づいた退社の意思表示を行ったにもかかわらず、会社側は、定款の規定を根拠に払い戻しを拒絶しているそうです。
ポンジスキーム疑惑も...
「高額配当を謳って投資を募りながら、実際には他に流用、あるいは自ら費消しながら、集めたカネを前の出資者に配当する究極の自転車操業がポンジスキーム。唐澤弁護士はこう続ける。
「海外での運用実態が見えず、国内子会社も総じて経常損失にある状態では、そう判断せざるを得ないのです」
出資者のなかには民事だけでなく、刑事告訴に踏み切ろうとする動きもある。まさに「華麗なる投資集団」のメッキは剥げ、崖っぷちに立たされている。」