金融庁は、三菱東京UFJ銀行に対して、2007年6月11日付で行政処分を行いました。
処分の対象となっているのは、海外業務と、投資信託等の有価証券取引です。これらに関して、経営管理(ガバナンス)態勢及び法令等遵守(コンプライアンス)態勢等の整備・強化と、それに関係する業務改善計画の提出・実行などを求めています。
海外業務関係では、海外現地法令違反(マネーロンダリング規制への違反など)、海外への派遣行員・現地採用管理職職員・その他の現地採用職員による不祥事件(贈収賄、横領、不正引き出し)が問題とされています。
「派遣行員や現地採用管理職職員により、行内規程で禁止されている取引や拠点内手続き違反等の与信取引が実行された。当該取引の承認申請にあたっては、承認申請書類に事実と異なる取引内容が記載されたり、偽造した書類が用いられていた。また、取引承認部署においても、取引の内容を十分に確認しないまま取引を承認していた。」
財務報告にも関係する内部統制の大きな不備があったということになります。三菱UFJは米国で上場していますが、こんなことでSOX法を乗り切ることができたのでしょうか。
有価証券取引に関しては、投資信託販売業務で事務ミスがあったような場合に顧客に不利になるような扱いをしたことなどが問題とされています。
会社のプレスリリース:三菱東京UFJ 銀行に対する金融庁による行政処分について(PDFファイル)
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金融商品の罠
(投資信託とは直接の関係はありませんが)その中では、「法人・富裕層向け商品 学校・医療法人にも浸透する“猛毒仕組み債”の本当の恐怖」というのがおもしろそうです。事務ミスの後始末が問題というより、売っている商品自体が問題といえます。
三菱東京UFJに業務改善命令 不祥事「突出して多い」
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