ユニデンホールディングス(東証1部)のプレスリリース(5月15日)。
過年度の有価証券報告書等の訂正報告書を提出したとのことです。過年度の決算短信等についても訂正を行っています。
経緯など。海外子会社における不正判明を受けて、外部の会計事務所・法律事務所による調査を行っていました。
「当社は、当社の連結子会社である Uniden America Corporation(以下「Uniden America」)において、一部客先との基本契約とは異なる任意契約を締結した上で処理された売上計上や、未出荷売上計上による売上計上時期の適切性に関する不適切な会計処理が実施されたことが判明いたしました。 」
「2020 年3月 11 日、上記 Uniden America における不適切な会計処理の判明事実に加え、売掛金のリエージング(支払期限の延長)ならびに、営業部門責任者以外にも不適切な行為に関与していていた従業員が存在していた事実が判明しました。」
「追加調査の結果、2020 年4月 30 日、Uniden Australia において、売上の前倒し計上および委託販売と見做される販売手法による売上の早期計上、リベートの計上時期の繰延べ等の不適切な会計処理の事実が判明したとする調査報告を受領するに至りました。 」
訂正の主な会計処理。
「 (1)各四半期に計上されていた売上高のうち、翌四半期以降に計上すべきであった売上および、それに伴う売上原価、売掛金、製品在庫金額の修正。
(2)各四半期に計上すべきであった、顧客に対するリベートの計上(売上高の控除) 」
2019年3月期の有報と、2020年3月期第2四半期までの四半期報告書について、訂正報告書を出しています。第3四半期の四半期報告書も、ようやく提出しています。
影響額(通期)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/4b/44db5d382ef59460c99c58b1f590c176.png)
(数字は、左から、訂正前、訂正後、影響額、影響率。単位:百万円)
2020年3月期第2四半期では、純資産への影響額が△322百万円でした。
調査報告書は、概要がまとまり次第、速やかに開示するとのことです。
また、2020年3月期の決算については、作業が遅れているそうです。
「2020 年3月期決算発表につきましては、2020 年3月期第3四半期決算の監査手続きの遅れ、及び新型コロナウイルス感染症拡大対策の影響により、当社グループの決算作業ならびに監査法人による監査手続きに遅れが生じていることから、発表を延期することといたしました。 」