会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

エーアイトラストに2回目の処分勧告 虚偽表示で(日経より)

エーアイトラストに2回目の処分勧告 虚偽表示で

証券取引等監視委員会が、エーアイトラストというソーシャルレンディング業者を行政処分するよう金融庁に勧告したという記事。2回目だそうです。

「監視委によると、同社は貸付先の企業が高速道路の工事を請け負ったかのように見せかけて資金を募っていたが、実際には受注の事実がなかった。また、同社の山本幸雄前取締役が実質的に支配する会社に、投資で募った資金が15億8千万円ほど流れていたことも判明した。

監視委によると、同社への出資者は延べ1万2459人で、出資額は約52億円。今後、投資家が出資金を回収できるかどうかは不明という。」

顧客の出資金約15億円流出 投資募集会社に監視委勧告(産経)

「同社によると、22日までに流出に関わった男性役員を解任。役員に対する法的措置を検討している。」

「また、監視委は、貸付先が実際に高速道路事業を受注していなかったなどとして、約33億円分の募集に問題があったと認定した。」

エーアイトラスト株式会社に対する検査結果に基づく勧告について(金融庁)

いろいろ指摘されていますが、資金の不正流出についてのもの。

「当社は、ファンド資金の資金使途とされる事業の実態を十分確認することなく、ウェブサイト上に資金使途や返済原資等を具体的に表示し、取得勧誘を行っていた。

 また、当社は、各ファンドについて貸付実行後のモニタリング等を行っておらず、貸付金がウェブサイトに表示した資金使途どおりに使用されているかについて十分な確認を行っていなかった。その結果、平成29年2月から同30年11月までの募集総額約52億円(既に運用が終了しているものを除く。)のうち、少なくとも約15億8千万円が、各ファンドの案件紹介等に中心的な役割を果たしていた山本幸雄取締役(平成30年10月当社取締役就任)が実質的に支配する法人に流出していた。

 上記の状況が看過されてきた原因は、当社においては、法令上、虚偽表示等の禁止行為が規定されているにもかかわらず、事業実態や貸付先におけるファンド資金の使途等を把握するための管理態勢を構築していないことによるものと認められる。」

会社のウェブサイト

エーアイトラスト
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