KADOKAWA社長「信頼裏切り、深くおわび」 五輪汚職巡り会見
五輪汚職事件でKADOKAWAが記者会見を開いたという記事。
「東京オリンピック・パラリンピックを巡る汚職事件で、会長ら社員3人が贈賄罪で起訴された出版大手「KADOKAWA」(東京都)が5日、都内で記者会見を開き、夏野剛社長(57)が「読者、ユーザー、関係する全ての皆様の当社への信頼を裏切り、深くおわび申し上げます」と謝罪した。」
逮捕・起訴された会長の会長職辞任も公表されました。ただし、取締役は継続するそうです。
前会長は、コメントを出したそうです。
「「私だけでなく、社員2人が逮捕・起訴されたという事態は大変重いものと受け止め、その責任を取る必要がある」として会長職を辞任する意向を表明した。一方で、「汚職に関与したことなどは一切ない」とし、裁判で無実を主張していく方針を示した。」
内部調査の中間報告書も公表されたようです。五輪組織委元理事側にカネが渡ったことは、会社としても確認したようです。
KADOKAWA「贈賄行為の疑いあった」 内部調査中間報告公表(毎日)
「中間報告によると、KADOKAWAは2019年6月、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者(78)=受託収賄容疑で再逮捕=側からの要請に基づき、必要性・合理性に疑義があるコンサルタント契約を元理事の知人が代表のコンサルティング会社と締結し、計7665万円を分割で支払った。このコンサル契約について、社内の法務部門から「贈賄に該当する可能性がある」と指摘されたが、契約は実行された。東京地検特捜部はこの支払いをスポンサー契約に関する賄賂と判断している。」
「内部調査を担当した国広正弁護士は「(起訴された社員が)刑法的に贈賄に当たるかは、裁判に任せることになるが、贈賄行為と評価されうることには間違いない。コンプライアンス上、非常に問題があった」と述べた。」
【ライブ】「KADOKAWA」夏野剛社長が会見 東京五輪汚職 角川歴彦前会長起訴を受け(2022年10月5日)(TBS)
事情聴取が始まったときから、内部調査を行っていたようです。
東京五輪汚職事件 KADOKAWA角川会長起訴で辞任 夏野社長が謝罪(NHK)
「5日の会見には社内調査を担当した外部の弁護士も出席し、賄賂とされる資金の支払いの根拠となったコンサルティング契約について「高橋元理事の要請で締結されたもので、価値のある成果物はなく極めて不透明かつ不適切だ」と指摘しました。
KADOKAWAは5日付けで外部の専門家によるガバナンス検証委員会を設置し、事実関係の調査や再発防止策の検討を行うということです。
会見で夏野社長は「全社をあげて信頼回復できるよう取り組んでいきたい。ガバナンス体制のどこかに不備があった可能性があるので、きちんと直していくことがまずいちばん大事なことだと思っている」と述べました。」
当社役員の辞任及びガバナンス検証委員会の設置について(KADOKAWA)(PDFファイル)
「役職員の贈賄罪の成否及びこれを基礎づける事実関係は、今後、司法の場に委ねられることになりますが、当社は、役職員の逮捕、起訴に至ったことを厳粛に受け止めております。角川歴彦と松原眞樹の、本大会のスポンサー契約締結時の経営者としての責任に鑑み、本日、当社取締役会は辞任の申し出を承認しました。
また、本日付で、利害関係を有しない外部の専門家を中心としたガバナンス検証委員会を設置しました。当委員会では、本件に関する事実関係の調査、本件を生じさせた当社のガバナンス、内部統制を含めた根本的な原因の究明に加え、再発防止策の提言を目的としております。その報告に基づいて、当社は監査等委員会と共に、コンプライアンスの遵守、及びガバナンスの改善、強化に向けて取り組んでまいります。」
同社の経営全般について取り上げた記事。
五輪汚職が映し出した「剛腕・角川会長」の光と影
衰えぬ影響力、五輪に「肝煎り事業」の復活託す(東洋経済)
「ところざわサクラタウン」という総工費4百億円の巨大施設(不良資産?)があるそうです。