不正な循環取引が問題となっている加ト吉の2007年3月期決算について、一時会計監査人である、みすず監査法人から無限定適正意見の監査報告書が発行されたという記事。ただし、修正対象となっている過年度決算の監査はまだ終わっていません。
平成19年3月期通期決算短信の開示等に係る現状と見通しについて(PDFファイル)
第52 回定時株主総会招集のご通知(訂正版)について(PDFファイル)
この改訂された事業報告によると、「不適切な取引による売上高は、106,120百万円、それに伴う回収懸念債権額14,281百万円、不良在庫評価損2,979百万円と算定され、これらは財務諸表の過年度修正の対象」となったそうです。複数年の不正の累計とはいえ、売上高が3000億円程度ですから、それと比べても相当大きな不正だといえます。また、数字だけの不正ではなく、不良債権140億円、不良在庫約30億円など、実損も発生しており、不正の代償は大きいということを改めて感じます。
なお、みすず監査法人は2007年3月期限りですが、新年度の会計監査人候補者は先日公表された個人会計士事務所(3名)のままです。
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