東証1部上場のパスコが、2012年3月期に「開示すべき重要な不備」があったことを内部統制報告書で公表したという記事。
記事によれば「開示すべき重要な不備」(従来は「重要な欠陥」)として公表したのは同社が初めてだそうです。
「パスコが「開示すべき重要な不備」としたのは、ソフトウエアに関する会計処理。同社が11年10月に支払ったソフトウエア関連支出のなかで、本来は費用として計上すべき処理を資産として計上していた。この支出はパスコが不正利用していたソフトウエアに対する損害賠償の和解金だったため、費用として計上する必要があった。」
「J-SOXでは期末日までに修正できれば「内部統制は有効」と判断できるが、不適切な会経理処理が期末日後である4月に発覚したため、パスコは修正できなかった。」
財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ(PDFファイル)
第三者委員会による調査報告書の公表について(PDFファイル)
問題の損害賠償金は約8億円です。第2四半期で修正後発事象として特別損失計上すべきものだったとされています。和解の窓口となっていた弁護士を監査人が把握できなかったようです。
不正の目的としては、(粉飾よりも?)ソフトウェアの不正使用が明らかになって、受注に影響することを避けたいという事情があったようです。
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