日本大学の現理事長のスキャンダルに関する2005年の調査報告書を取り上げた記事。(先日の現代ビジネスの記事でもふれていました。)
「この報告書は2005年8月15日にまとめられ、当時の森田賢治理事長に極秘で提出されたものだ。
調査対象者は当時、常務理事だった田中理事長。作成者名は〈特別調査委員会〉で6人の弁護士の実名が記されている。その目次には、教育機関とは思えない驚くべき文言が並ぶ。
〈工事業者に対する金員要求〉
〈暴力団関係者との交際関係〉」
「報告書の〈はじめに〉には、こう書かれている。
〈今回の調査は、貴学校法人の常務理事田中英寿氏の工事関係業者との金銭的結び付き及び暴力団関係者との交際関係の有無を主たる対象とするものである〉(肩書は05年当時のもの。以下同じ)
目次にあった〈工事業者に対する金員要求〉では、日大芸術学部の校舎新築工事に関連して、田中氏は特定の企業の受注を〈陰で推進〉し、さらに〈謝礼の支払いを要求〉したとの噂が流れていたと記されていた。委員会は、学内で作成された資料からその事実を確認したという。極めつけは次の記述だ。
〈指名・発注に対する謝礼として(田中氏が)金3000万円を受け取ったという極めて濃厚な疑いが残る〉」
「報告書には驚くべき人物との交際が記されていた。「財界のフィクサー」と呼ばれ、戦後最大の経済事件となったイトマン事件の中心人物だった許永中氏だ。許氏は大阪府の自宅近くに寄進を募って「許永中神社」(正式名称「ひがし茶屋町西向不動尊」)を建てた。そこに日大の瀬在幸安総長(当時)の名前を刻んだ石碑を田中氏が無断で建てたことが学内で問題になり、報告書で紹介されている。
〈後日そのことを知った総長が田中常務理事を叱ったところ、田中常務理事はその非を認めたので、総長は、その名前を削らせるよう命じたという事実も認められる〉」
「報告書では次のような追記もあった。
〈田中常務理事は、かなり古い時期から暴力団とつながりのある許永中と親密に交際しており、逃亡中の許が田中方に立ち回った事跡のあること、最近でも暴力団風の人物との交際が絶たれていないことが窺がわれる。なお、田中常務理事は、暴力団関係者と交際があったのは10年以上前のことであると述べているが、(略)いずれも過去10年内の出来事である〉」
結局、この報告書はうやむやにされてしまったそうです。
「この中間報告書が提出された後、最終報告書が作成されることはなかったという。この直後、総長と理事長が任期満了で交代。新執行部に調査は引き継がれたはずだが、うやむやになり、3年後に田中氏は理事長となった。」
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暴力団風の人物とのツーショット写真。
http://www.scmp.com/news/asia/article/1768045/japanese-politics-and-underworld-overlap-photo-emerges-olympic-heavyweight
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