アパレルブランド「J.FERRY」のショップを展開してきたリファクトリィの倒産を解説した記事。
同社は約10年前から粉飾決算をやっていましたが、そのきっかけは金融機関の貸し渋りだったそうです。
「会社側によると、粉飾決算をはじめるきっかけとなった時期は、2007年ごろ。当時、金融機関からの借入残高は約15億円だったのだが、同じ頃に一部の金融機関から「これ以上の追加融資は行えない。借入金を15億円までに抑えるように」との指摘を受けたという。
しかし、新規店舗の開業準備を進めており、引き返すことはできない状態にあった。そのため、指摘を受けた金融機関以外からの借り入れを繰り返すこととなった。
その実態をそのまま開示すると金融機関との関係が悪化してしまうことを恐れ、借入金を少なく見せるために2008年6月期の決算の頃から、金融機関からの借り入れを売り上げに計上するなどの粉飾決算をはじめた。そしてその後も、財務諸表の整合性、連続性を維持するために粉飾は恒常化してしまった。
粉飾を行うようになったものの、その後の数年間の業績は順調に推移し、粉飾した数値と実態の数値に大きな乖離(かいり)はなかったという。しかしその後、双方の数値の乖離が大きくなっていくこととなる。大きな原因のひとつはスマートフォンの爆発的な普及だ。」
ネット通販に乗り遅れて、売上が落ちてしまったのだそうです。
業績が順調なうちに、粉飾状態を解消できればよかったのでしょうが、一度粉飾をしてしまい、その後の決算で、その粉飾決算書との整合性を維持しようとすると、なかなか抜けられないのでしょう。
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