神戸市住宅供給公社が、民事再生手続きを申し立てたという記事。負債総額は503億円です。
「国土交通省や神戸市によると、過去に岡山、茨城、山口など全国11県の住宅供給公社が解散しているが、政令指定都市の公社が解散するのは初めて。・・・」
バブル崩壊の後始末が、今までかかったということでしょうか。
住宅の分譲、賃貸管理 神戸市住宅供給公社
民事再生法の適用を申請 負債433億2700万円(帝国データバンク)
破綻に至った背景が書かれています。
「当公社の役割は民間事業者が担い手となるなか、バブル崩壊後の長引く不況や阪神・淡路大震災後の住宅の供給過剰により住宅の売れ残りが大量に生じたことから、経営状況は悪化。2001年度には、従来の大規模開発・供給型の新規分譲事業から撤退した。2002年12月に「財務改善緊急2ヵ年計画」を策定。事業用地、完成在庫住宅の早期処分および特優賃事業の収益改善を緊急課題として取り組み、その後も中期経営計画(2007年度~2009年度)で累積損失の縮減を目指してきたが、外部監査で多額の借入金について「自力では到底返済不可能」との指摘を受けていた。 」
これだけであれば、不動産投資の失敗ということですが、そのほかに、転貸事業が足を引っ張っていたようです。
「主力の賃貸管理事業で、特定優良賃貸住宅制度に基づき、住宅所有者から20年間借り上げて入居者に転貸する「借上賃貸住宅管理事業」の赤字が続き、2010年度も同事業は4億円を超える赤字となっていた。」
オフバランスなので甘く見ていたのでしょうか。また、損失見込み額は引当てしていたのでしょうか。
特定優良賃貸住宅等供給促進事業制度(国土交通省)
外郭団体のあり方に関する最終まとめ(神戸市)(PDFファイル)
ついに火噴く“3セク&地方公社”処理!(夕刊フジ)
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