ビッグモーター、あの有名コンサル会社が経営指南…知床遊覧船事故の会社も指南
ビッグモーターが、昨年、北海道で遊覧船沈没事故を起こした会社が指導を受けていたのと同じコンサル会社から、経営指導を受けていたという記事。
「自動車保険の保険金水増し請求問題に揺れる中古車販売大手ビッグモーターが、昨年4月に北海道知床半島の沖合で発生した遊覧船沈没事故を起こした運営会社「知床遊覧船」の経営を指南していた経営コンサルティング会社「武蔵野」から、経営指南を受けていたことがわかった。ビッグモーターでは役員が定期的に店舗を巡回し、不備が見つかると店長に降格が命じられる「環境整備点検」や、「幹部には、目標達成に必要な部下の生殺与奪権を与える」「会社と社長の思想は受け入れないが、仕事の能力はある。今、すぐ辞めてください」などと書かれた「経営計画書」が社員に配布されていたが、武蔵野は業務として「環境整備コンサルティング」「経営計画書の作成の指導」をクライアント企業へ行っており、ビッグモーターの環境整備や経営計画書の作成にどれだけ関与していたのかが注目されている。」
「武蔵野がコンサルティングで重視しているのが、経営計画書の作成と環境整備だ。同社HP上ではこの2つの重要性について次のように書かかれている。
「会社の方針や目標(数字)を明文化し、目的(経営理念)を実現させるために『経営計画書』を作成します。社長の思いや考え方を従業員に言葉で伝え、会社(=社長)の価値観を浸透させていくための道具として経営計画書を活用していくことが重要です」
「環境整備:身体で覚えて心を磨く。仕事がやりやすい環境を日々整えることで、社員の意識が変わり、会社が変わります」
「環境整備とは、朝30分の掃除をする事で、社員1人ひとりの業務の見える化・改善・習慣化まで整える仕組みです」」
指導している内容自体が間違っているわけではないでしょうが、精神論的なところを悪用された感じがします。「会社(=社長)の価値観を浸透させていく」といっても、社長の価値観が社会常識に照らして歪んでいたら、逆効果でしょう。
もっとも、不正が発覚するまでは急成長してきたわけですから、記事の中のコメントでいっているように、コンサル会社の教えを、自社に合うようにうまくアレンジしてきたのかもしれません。