お料理上手 若妻編

２０代のころ
近所の(今で言うところの)ママ友３人で
うちでおしゃべりしていた時

一番年上だけど
初めての子を妊娠中のゆきみさんが
一番年下の　年の差夫婦で若いママの
てるみさんに言ったことば

ご主人　料理のこと何にも文句言わないの？
それじゃあ　料理が上達しないんじゃない？

てるみさん　むっとして帰ってしまった

てるみさんの　年の離れた旦那さまは
正直若い妻に期待してはいなかった
ところがこの妻　若いのに
家事は何でもちゃっちゃとこなす

拾いものだったと喜んでいた

料理に文句を言われないと上達しないなんて
それは逆

何作っても文句ばかり言われていたら
誰でも料理嫌いになるでしょ

おいしいおいしいと
食べてもらえるという人に
お料理上手が多い気がします

おいしいと言われれば
自信が持てるし
もっとおいしく作ろうと
思うからでしょうね

もともと上手ということも
ありますけどね

お料理上手 叔母・友だち

農繁期
夫の実家の稲刈りを
お料理上手の　夫の叔母が
おいしい煮物を作って
手伝いに来てくれました

お昼に食べながら
夫がほめる

おばさんの煮物はうまい
うちのは食えん

それは失礼でしょ　おばさんに

食えんものと比べたら
どれでもおいしいでしょ

おばさんほめるために
わたしを引きずり降ろさないといけないとは
おばさんに失礼でしょ


偏頭痛がひどくて起きられなかった日

ご近所友達のゆうこさんが
ふたりの娘さんたちと
シチューやサラダや
いろいろおかずを作って運んでくれた

帰ってきた夫が言った

おまえもゆうこさんがぐあいが悪い時
作ってあげんと

なんでですか！

うちで食えないようなもの
よそへ持って行けますか！

三年保育

末息子が生まれるとき
二男が気がかりだった

３つにもなると行動範囲が広がり
１０階建てのアパート内ではあっても
家から出て行って
ご近所友達と通路で遊んだり
みんなの家を渡り歩いたり
５歳上の長男で経験済

赤ちゃんが生まれて忙しくなると
気がつくといなくなっていて
しょっちゅう探し回らないといけないのではないかと
心配だった

二男は言葉も早かったし
動きも活発でじっとしていない子だった

３年保育にしてはどうかと思った

ところが
何のこだわりなのか
夫が反対する

夫の母も
ひとり見るんもふたり見るんも一緒じゃと
わたしが子どもの面倒を見たがらないみたいに
反対した

ところが生まれてみると
活発でどこへ行くやらと思われた二男は
家の中でわたしのそばから離れなかった

部屋で座って
赤ちゃんにお乳をやるわたしに
背中あわせにぴったりくっついて
なにやらひとりごとを言いながら
遊ぶのだった

赤ちゃんのころから
わたしに後追いが激しくて
おとうさんも持て余していたが

勝手にどっか行ったりしないとわかって
安心した

こうなると幼稚園はかえって大変だったと思う
週２回のお弁当作り　送り迎え
運動会　お遊戯会　その他年間行事

そうして
幼稚園も始まった時期
農業で夫の実家に兄弟が集まったとき

３歳でもう　はっきりおしゃべりができて
唄もよく歌う二男’84を見て
夫の姉が

なんで幼稚園行かんかったん？

思わず

おとうさんとおばあちゃんが
反対したから！

と早口で答えていた

・・・まあええよ　まだ　家におりゃあ

３年保育でもよかったかも知れないことを
夫の姉にわかってもらえたし

幼い二男はいつも
わたしと末息子のそばに
ぴったりついて居てくれた

よそおい

ジーンズ風のレギンスパンツに
ふわふわのキャミソールチュニック来て
ごみ出しに行ったら

白いマルチーズの散歩させてる
近所の若奥様に

春らしくていいね～
学生さんかと思ったよ～

って　５０も半ば近くなると
どうしても誉め言葉には聞こえず
皮肉にとれる

ほんと？春らしい？
ファッションうといから
いっつも頓珍漢なんよ

だから笑われるのかな～
よくすれ違った人が　にたっとするんよ
気のせい？

気のせい気のせい
ほほえんだのよ～

って