フェライトコア、フェライトビーズとも言われるようです。
「ノイズ対策の基礎 【第8回】 フェライトコア」 村田製作所
Mn-Zn系とNi-Zn系があり、ノイズ対策用にはNi-Zn系のフェライトが多く使われています。
<フェライトコアがノイズを除去する原理>
フェライトコアは様々な形状がありますが、そのほとんどはリング形状となっています。このリングの穴の中に導線を通すことによって導線とフェライトコアがコイル(インダクタ)を構成します。このコイル(インダクタ)は電子部品のインダクタと原理は同じですから、図1に示すように高周波になるほど高いインピーダンスを持ちます。
このため、高周波電流を阻止するローパスフィルタとして働き、高周波ノイズを減衰させることができます。また、フェライトコアを使うともうひとつの効果が得られます。
(以下、略)
リングに二重に通して例
リングコアに導線を通す回数(巻数)が増えるとインダクタンスが増える(巻数の2乗に比例)ため、インピーダンスが増加します。ただし、導線を2回以上巻くと巻き始め(入口)と巻き終わり(出口)が接近してその間に浮遊容量を持つので、高周波ノイズがこの浮遊容量の部分を通ってしまい、高周波性能が低下する原因となります。このため、ノイズを落としたい周波数を考慮して、巻数を増やして低周波領域を重視するか巻き数を減らして高周波領域を重視するかを設定する必要があります。
RCAオーディオケーブル(DACとプリアンプ接続用)の右、左用をまとめた例
<コモンモードチョークコイルとして働くフェライトコア>
フェライトコアはその使い勝手の関係上、ケーブルに通して使用されることが多いですが、このケーブルはインターフェイスケーブルや電源ケーブルなど、複数の導線が並行して走っていてコモンモードノイズが問題となる場合が多くあります。
こういう場合、コモンモードチョークコイルがノイズ対策として有効ですが、このケーブルをまとめて一つのフェライトコアに通すことによってコモンモードチョークコイルのような働きをさせることができます。
通常の使い方の例
USBケーブル(iMACとデジタル変換器)の接続用
RCA ケーブル
この細いチューブ内にR用、L用二本が組み込まれています。細いので柔軟性が高く、取り回し(機器同士の配線)が楽です。
大径のものがより有効、複数付ければより良いと思いますが、高周波部分(信号以外のもの)を熱に変換して、高周波を減らすもの。どこに付けるかもノウハウがあるでしょう。RCAケーブルの場合、上流機器から繋ぐ場合、その出力部分に付けるか、それとも入力部分に付けるか、それとも中間か・・・等
何にしても、自分のダメ耳ではトント分かりません。
外部雑音の混入(配線が雑音を拾う)のを防ぐには、信号線をアース線から独立させ、アース線で保護しているバランスケーブルは信号ケーブルとしてやはり良さそうです。