06/02/07(TUE)
■フォトシティさがみはら2005プロの部入賞作品展/新宿ニコンサロン
後藤勝「絶望の中のほほえみ-カンボジアのエイズ病棟から」は、シリアスなドキュメント。自然なカラープリントがリアルでもあり、死が実感できなくもあり。
DOAN CONG TINH「重要な瞬間/ベトナム戦争の写真資料」は、先日の都写美と同じく北側のベトナム従軍写真。こちらはより自然なスナップ。市民が笑顔で戦場に参画している様が、戦争に対する先入観をうち破ってくれる。戦時中の平時、ともいうべきものなのか。
中里和人「路地」は、街景色系作品を組むときの、画面の変化の持たせ方が参考になった。
柳本史歩「栃尾に向かって-アイル・ビー・ゼア」つかみ所のない作品。
06/02/05(SUN)
◆土門拳の視た戦前・戦後1936-1937/写大ギャラリー
久しぶりに土門のスナップをまとめて見ることができた。満足。うまいなあ~やっぱり。
06/02/04(SAT)
■長倉威彦/未構築/A4
著名な建築家達が構想に終わった建物をCGで再現、空間を動き回る映像作品。模型の展示も。教会や時の権力者が指向した壮大な施設など7点。どれもどこか不気味な雰囲気。人気がないせい映像のせいか、核戦争後の遺構のような、あるいは霊廟のような。特に、展のチラシにも使われている「第三インターナショナルのモニュメント」、その質感描写が気味の悪い全体像を誇張している。これが記録映画風に、戦前のサンクトペテルブルグの街並みにそびえ立つ映像は圧巻。
■佐藤栄太郎/時世時節-仙台駅うら・再開発の記録-/キヤノンサロン
雑草に覆われた廃屋、背後に高層マンション。好みの構図。長期に渡る区画整理事業による街の変貌の断面を、どっしりとしたトーンのプリントで綴っている。昨今のクリアで軽いトーンを見慣れた目には、いささかしつこい。
■竹田武史~悠久の大河6300キロの旅/大長江/銀座ニコンサロン
長江の風光を軸に、沿川少数民族の暮らしのスナップ。こうして撮ってきてくれる人がいるから、世界にはこういう暮らしもあることを見て知ることができる。なんて他人事のような感想を抱いてしまうのは、展示が総花的だからか。6300キロの旅の見所ダイジェストというのは、ちょっともったいないかも。
■コンタツ・フォトクラブ10周年写真展「大自然からのメッセージ」/富士フォトサロン
大自然だった。
■第16回NHK学園生涯学習写真展//富士フォトサロン
習い事写真の数々。もう少しひねりがほしいぞ。
■本多學/「風を継ぐ」柳生の庄/コダックフォトサロン
柳生の四季や寺社に伝わる古文書や刀剣が、観光パンフレットとか絵はがきの原版かと思ってしまうぴっちりしたカラー写真で。作品紹介のリーフレットまで配布される気合いの入りよう。柳生って奈良市内なんだよなあ。一回しか行ったことない。
■中谷吉隆写真塾/「黄土高原に生きる」中国撮影ツアー・山西省を訪ねて/コダック
参加者が3枚ずつ出展。それぞれまとまりがあってよいが、おとなしめのスナップ。しかし賑やかな会場。人に見せるよりは壁を飾るのが目的のような雰囲気。爺さんたち、この勢いで中国を練り歩いてきたのかしら。
■金星の彼方へ/台湾若手女性写真家3人展/ガーディアンガーデン
本日のメインながら、歩き疲れてしまった。郭彗禪「人造花園系列」は、乱舞する蝶と増加に埋め尽くされた室内に不機嫌に佇むセルフポートレイト。インパクトはある。好きにはなれないが、記憶には残るだろう。
Lin Peihsun「走出時間之流」は、デジタル加工による幻想的なモノクロ。歪んだ石橋、波打つ床、雲の浮かぶ天井、床に根を下ろす大木、羽ばたく鳥、風邪で熱に浮かされているときに見る夢のような感じでもある。あらためてユルズマンの偉大さを思う。
林芳宇「蚕食」は、作家が鬱の治療のために撮ったというモノクロ作品。自己嫌悪の源を探るプロセスなのだそうだが、共感はできる部分はなかった。
06/02/03(FRI)
■清水久美子/ふるさと~優しい時間~/コニカミノルタプラザ
愛知長野との県境近い静岡の山間にある作家のふるさとでのスナップ。東京の早すぎる時間の流れに息苦しくなる、という作家のコメント、あまり共感はできない。都会人ぶっているわけではない。街の変容のスピードは確かに違うだろう。ただ、それが個人の暮らしの中の時計にどれほど関わりがあろうかと。ほんとの田舎生活を味わってみないとわからないのかしら。
■宮下俊一/Partition/コニカミノルタプラザ
磨き上げられたビルの内壁。明るい低コントラストのモノクロプリントが、人造石貼りの壁面の模様をより無機質に見せている。
■英伸三/上海天空下(シャンハイのそらのした)/コニカミノルタプラザ
再開発めざましい上海のここ20年で撮られたモノクロ作品。巧みなスナップに頷かされるとともに、街並み風景は貴重な記録である。行ってみたい、と思わされる。
■フォトシティさがみはら2005プロの部入賞作品展/新宿ニコンサロン
後藤勝「絶望の中のほほえみ-カンボジアのエイズ病棟から」は、シリアスなドキュメント。自然なカラープリントがリアルでもあり、死が実感できなくもあり。
DOAN CONG TINH「重要な瞬間/ベトナム戦争の写真資料」は、先日の都写美と同じく北側のベトナム従軍写真。こちらはより自然なスナップ。市民が笑顔で戦場に参画している様が、戦争に対する先入観をうち破ってくれる。戦時中の平時、ともいうべきものなのか。
中里和人「路地」は、街景色系作品を組むときの、画面の変化の持たせ方が参考になった。
柳本史歩「栃尾に向かって-アイル・ビー・ゼア」つかみ所のない作品。
06/02/05(SUN)
◆土門拳の視た戦前・戦後1936-1937/写大ギャラリー
久しぶりに土門のスナップをまとめて見ることができた。満足。うまいなあ~やっぱり。
06/02/04(SAT)
■長倉威彦/未構築/A4
著名な建築家達が構想に終わった建物をCGで再現、空間を動き回る映像作品。模型の展示も。教会や時の権力者が指向した壮大な施設など7点。どれもどこか不気味な雰囲気。人気がないせい映像のせいか、核戦争後の遺構のような、あるいは霊廟のような。特に、展のチラシにも使われている「第三インターナショナルのモニュメント」、その質感描写が気味の悪い全体像を誇張している。これが記録映画風に、戦前のサンクトペテルブルグの街並みにそびえ立つ映像は圧巻。
■佐藤栄太郎/時世時節-仙台駅うら・再開発の記録-/キヤノンサロン
雑草に覆われた廃屋、背後に高層マンション。好みの構図。長期に渡る区画整理事業による街の変貌の断面を、どっしりとしたトーンのプリントで綴っている。昨今のクリアで軽いトーンを見慣れた目には、いささかしつこい。
■竹田武史~悠久の大河6300キロの旅/大長江/銀座ニコンサロン
長江の風光を軸に、沿川少数民族の暮らしのスナップ。こうして撮ってきてくれる人がいるから、世界にはこういう暮らしもあることを見て知ることができる。なんて他人事のような感想を抱いてしまうのは、展示が総花的だからか。6300キロの旅の見所ダイジェストというのは、ちょっともったいないかも。
■コンタツ・フォトクラブ10周年写真展「大自然からのメッセージ」/富士フォトサロン
大自然だった。
■第16回NHK学園生涯学習写真展//富士フォトサロン
習い事写真の数々。もう少しひねりがほしいぞ。
■本多學/「風を継ぐ」柳生の庄/コダックフォトサロン
柳生の四季や寺社に伝わる古文書や刀剣が、観光パンフレットとか絵はがきの原版かと思ってしまうぴっちりしたカラー写真で。作品紹介のリーフレットまで配布される気合いの入りよう。柳生って奈良市内なんだよなあ。一回しか行ったことない。
■中谷吉隆写真塾/「黄土高原に生きる」中国撮影ツアー・山西省を訪ねて/コダック
参加者が3枚ずつ出展。それぞれまとまりがあってよいが、おとなしめのスナップ。しかし賑やかな会場。人に見せるよりは壁を飾るのが目的のような雰囲気。爺さんたち、この勢いで中国を練り歩いてきたのかしら。
■金星の彼方へ/台湾若手女性写真家3人展/ガーディアンガーデン
本日のメインながら、歩き疲れてしまった。郭彗禪「人造花園系列」は、乱舞する蝶と増加に埋め尽くされた室内に不機嫌に佇むセルフポートレイト。インパクトはある。好きにはなれないが、記憶には残るだろう。
Lin Peihsun「走出時間之流」は、デジタル加工による幻想的なモノクロ。歪んだ石橋、波打つ床、雲の浮かぶ天井、床に根を下ろす大木、羽ばたく鳥、風邪で熱に浮かされているときに見る夢のような感じでもある。あらためてユルズマンの偉大さを思う。
林芳宇「蚕食」は、作家が鬱の治療のために撮ったというモノクロ作品。自己嫌悪の源を探るプロセスなのだそうだが、共感はできる部分はなかった。
06/02/03(FRI)
■清水久美子/ふるさと~優しい時間~/コニカミノルタプラザ
愛知長野との県境近い静岡の山間にある作家のふるさとでのスナップ。東京の早すぎる時間の流れに息苦しくなる、という作家のコメント、あまり共感はできない。都会人ぶっているわけではない。街の変容のスピードは確かに違うだろう。ただ、それが個人の暮らしの中の時計にどれほど関わりがあろうかと。ほんとの田舎生活を味わってみないとわからないのかしら。
■宮下俊一/Partition/コニカミノルタプラザ
磨き上げられたビルの内壁。明るい低コントラストのモノクロプリントが、人造石貼りの壁面の模様をより無機質に見せている。
■英伸三/上海天空下(シャンハイのそらのした)/コニカミノルタプラザ
再開発めざましい上海のここ20年で撮られたモノクロ作品。巧みなスナップに頷かされるとともに、街並み風景は貴重な記録である。行ってみたい、と思わされる。
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