




清里でこんな素晴らしい企画展をやってたのになんで気づかなかったんだ?、と思ったが、フライヤを手にした記憶がかすかにある。暑い盛りに車で遠出が嫌で、涼しくなったら行こうと思ってそのまま忘れてしまったんだろう。気づけは会期末。危ないところだった。
秋分の日の10時半頃、たぶん一番ダメな時間帯に出たらやっぱり中央道は混んでいて、相模湖までで2時間もかかってしまった。美術館についたのは14時半過ぎ。。。
展の前半はウィンストン・リンク。なるほど、それがあったね。なんでわざわざ夜中にフラッシュを焚きまくるのかとあらためて思ったが、1点だけ出ていた昼間の写真がとてもしょぼくて合点がいった。闇夜に浮かび上がらせることでこそのこの迫力。また、フラッシュ一辺倒ではなくて駅頭の味わい深いスナップ作品も数多くあることに今回気づかされた。
リンクの展示の中央には、オールドアメリカンなジオラマが。一角に、撮影現場を再現!のコーナーもあって、撮ってみた。よくできてました。



展示後半は国内作家で、まずは廣田尚敬。思い起こせば、この人のプリントを見る機会は案外これまであまりなかった。特に初期作品。物心ついたころに見た「動止フォトグラフ」シリーズの前に、こんなにアーティスティックな作品群があったのを知らなかった。
数多おられる鉄道写真家の中から本展でのチョイスにはおそらく相当の議論があったろうが、滝口忠雄が出展されたことには大感謝。こんな作家がいたとは。そう、まさにこんなスナップを撮りたい。中井誠也のポエムな感じも、真島満秀の整った構図も好きなんだが、自分が求めていたのはこういうのだったんだなあ。でも現代でこの切り口はどんな絵になるか。単に真似ただけではただの古くさ写真になってしまう。
展の最後には、中井精也の小海線作品が並んでいて、帰りにちょっと寄ってみようかと思っていた小淵沢の大カーブの作品がいくつも。来場者の作品コーナーにも見事なのが飾られていて、メジャーな撮影地だったことを思い知らされた。いつものことながら、蔵書コーナーの写真集をとっかえひっかえ見入ってしまって、あっという間に閉館時間になってしまった。小淵沢はまたこんど。


※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます